イラク大統領単独会見:「米軍は2年でイラクから撤退する」(アル・アハラーム紙)
2005年11月21日付 Al-Ahram 紙

■タラバーニー大統領:「2年の間にテロは終息し、米軍も撤退するだろう」

2005年11月21日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

 イラクのジャラール・タラバーニー大統領は、一昨日のホスニー・ムバーラク大統領との会談で、首相レベルでのイラク・エジプト協議会を組織することで合意したことをうけ、政治・経済・通商・文化といった複数の分野におけるエジプトの恒常的なプレゼンスを数週間のうちに可能にするとムバーラク大統領が約束したことを確認した。またタラバーニー大統領は、エジプトとイラクの間の完全な協力体制の基礎を築くために、この協議会が近々開催されるであろうことを明らかにした。

 本紙との単独会見においてタラバーニー大統領は、「現在の混乱状態とテロの惨禍からイラクが脱出するのに必要な期間は2年だけだ」と語った。

 大統領は、2年を期限に新生イラクを立ち上げたいという希望を表明し、イラク側が軍事と治安の準備を完了した時点で撤退すると米が要望していることから、同じくこの2年の間に米軍のイラク撤退も実現するであろうと指摘した。

 また大統領は、「イラクが軍と治安部隊の組織を完成させるにはこれから1年が必要であり、来年以降は完全な権限委譲を始めることが出来る。そうなれば、米軍が駐留する必要はなくなるだろう」と述べた。

 一方、アラブ連盟事務局長のアムル・ムーサー氏は、昨日朝、16人のイラク要人たちを集め、争点となっている諸問題について会合を開いた。

 イラク賢人委員会の事務長件コーディネーターを務めるアーミル・アル=タミーミー博士の声明によれば、この会合において、多国籍軍のイラク撤退に向けたタイムテーブル設定という、イラク国民融和会議を失敗に終わらせる可能性があった最も重要な問題について合意がなされたという。
 同時にイラクのイブラーヒーム・アル=ジャアファリー首相は、イラク国民融和会議の準備会合において大きな前進があったと発表した。


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( 翻訳者:杉原みどり )
( 記事ID:1455 )