クルド文学アンソロジー出版へ 43作品がトルコ語に翻訳(Hurriyet紙)
2005年12月07日付 Hurriyet 紙
特にここ数年、「クルド」という言葉はいつも武器による衝突、暴力、血と涙、などとともに語られてきた。しかしそれとは別の一面に着目すると、相互に助け合い、同じ商店街の店を出し、そして同じ地域文化を共有するクルドとトルコという両民族の間にあると思われている壁が、思っていたほど「高く」、「越えられない」ものではないことが分かる。
作家のハサン・カヤもこのような考えから出発した。彼はクルド文学作品から選んだ43編の物語をトルコ語に翻訳し、読者に提供している。
今日、トルコ語に翻訳されているクルド文学は、口承作品のほうが多い。しかし実はクルド文学には、20世紀初頭に遡る非常に豊富な蓄積がある。エヴレンセル印刷出版社の「クルドの歴史と文化シリーズ」第15巻、クルド短編アンソロジーに収められている物語作品は、クルド文学の蓄積を披露するとともに、クルドとトルコの二つの文化に非常に多くの共通点があることを見せつけている。
クルドの物語を紹介しているこのアンソロジーには、クルド社会のライフスタイル、伝統や風習、感情や懐かしみの心、彼らが経験した移住や追放などの悲劇を伝える物語が収録されている。
この本にはトルコのほかに、シリア、イラク、イラン、旧ソビエト連邦のクルド作家たちを含む複数の作家による43編の物語と作家達の自叙伝が収められている。
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( 翻訳者:佐藤 淳也 )
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