ドイツ連邦議会「アルメニア人虐殺追悼決議」は、“同罪者探し”とギュル外相(Milliyet紙)
2005年06月20日付 Milliyet 紙

アブドゥッラー・ギュル外相は、ドイツ連邦議会の「アルメニア人虐殺追悼決議」に「ドイツにもユダヤ人虐殺の罪がある。(これは)自分たちの同罪者探しだ」と反発した。
ザマン紙の質問に答えたギュル外相は、ドイツ議会が承服できない決定を下したと述べた。ドイツ人の「アルメニア問題とは何か」という質問に対して「彼らが何にも知らないことだ」と述べたギュル外相は次のように続けた。

「決議は誤りだ。国連のこの件に関する判断に言及しているが、国際組織の判断はない。(確証があるのなら)示してくれと言っているが、何も示されないままだ。裁判所の決定も何もない。エルドアン首相がアルメニアのコチャリャン大統領に書いた手紙はけんもほろろに無視されたのに、ジェミル・チチェキ法相のトルコ大国民議会での演説と、延期された会談への反響は大きかった。最大の課題は、300万人のトルコ人の統合を図ることだ。この決定はトルコ人への敵意を煽るものである。シュレーダー首相を筆頭として現内閣はこれに反対している」。

■「事が落ち着けば」

ギュル外相はラディカル紙に行った会見で、この間のEUサミットで明らかになったEU内部の意見の不一致について次のように述べた。
「我々は事の成り行きを静観している。トルコに何をもたらし、何を取り上げるのか見つめようと努めている。起こったことに対し、今から「拡大は撤回できない。トルコを断念させることはできない」とは言えない。状況が沈静化するのを待つ必要がある。(EUの)内部にも外部にも「加盟プロセスを凍結しろ」と言う人たちがいるが、なぜ凍結する必要があるのか?時間を無駄にしたくない。ドイツでのアルメニア問題も同様だ。“あいつらはどこかに行ってしまえ”と言っているのと同じ。どうしてそんなことしようか」。

■「ドイツへの怒り」:もうたくさんだ

ドイツで暮らしている何千ものトルコ人は、アルメニアの主張がドイツ連邦議会で受け入れられたことに抗議した。ベルリンの中心クーダムに集まった1万人を超えるトルコ人は「ヨーロッパよ驚くな、我々の辛抱を切れさせるな」というスローガンを掲げて歩いた。アルメニア人によって殺された55万人のトルコ人の存在が無視された決議は歴史的な誤りであると主張し、連邦議会とドイツのマスコミの一方的な態度に「もうたくさんだ」と抗議した。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:坂泉穂 )
( 記事ID:274 )