スーダン国内和平のカイロ合意の調印が行われた(アル・アハラーム紙)
2005年06月19日付 Al-Ahram 紙
■ムバーラク大統領、アル=バシール・スーダン大統領出席の下、
スーダン国内和平のカイロ合意の調印が行われた。
同合意は、カイロ和平文書への調印後に同合意の実施を監視する委員会を設置し、
緊急事態への対応と自由を縛る法律の解消を話し合うことを規定している。
ムバーラク大統領「和平合意実施をもたらしたのは調印各派の合意への意思である。」
アル=バシール大統領「7月9日に統一政府を組織」
ジョン・ガラン氏(スーダン人民解放運動代表)「復興を進め統合を保つために支援が必要。」
アル=ミルガニー氏(民主国民同盟指導者)「スーダンは経済的および社会的な発展の入り口にいる。」
アリー=ウスマーン=ターハー氏(スーダン第一副大統領)
「スーダン人は建設と協力の地平へ向けて歩を進める決意でいる。」
(見出し訳:村山誓一)
ホスニー・ムバーラク大統領とスーダン大統領ウマル・アル=バシールは昨日、スーダン国内和平のカイロ協合意の調印式に出席した。同合意は調印後直ちに法律、政治、不正追放の三部会からなる合意の実施を監督する委員会を設置することを規定しており、委員会は緊急事態への対応、自由を束縛する法律の削除、政治活動及び組合活動を組織する新法の発効、公正が行われるようにすること、司法の独立といったスーダンの民主化の強化の方策について議論する。政治系の消息筋はアハラーム紙に対し、二つの点で未だ合意に至っていないと語った。それらは、野党勢力の行政機構への参加の方法、軍の組織の詳細である。同筋は、カイロ合意の附則ジーム(アラビア文字)項は同合意がこの二点について合意がなされない限り発効しないと定めていると断定した。
調印式でムバーラク大統領は、和平合意の実施と遵守を保障するのは、合意に調印した各派の意欲と合意に対する高レベルの政治的必要性であることを、地域の和平プロセスの後押しにおけるエジプトの経験が保証していることを強調した。
ムバーラク大統領は言った:1月9日に署名を行なったスーダン解放人民運動とスーダン政府の間の、南部での和平合意の最初の印である道筋に結論をもたらした、ナイル渓谷における不幸な歴史の中のこの注目すべき日である。そしてエジプトはそれに出席した国の一つで、この合意は戦争の結果が苦く厳しく20年もの間続いた悲惨な戦争を終結させたと示した。
スーダン大統領のウマル・アルバシール氏は、翌7月9日にスーダンにおける国内統一政府を組織すると明かした。
ムバーラク大統領が行なったこの合意の達成のための献身的な努力を賞賛し、エジプト国民とムバーラク大統領に大きな評価を示した。
統一スーダンはエジプトへの力を強調し、今年はスーダンの安定と平和と統一の年であるとみなした。
平和への戦略とイニシアティブの必要性を強調しながら彼は言った。「スーダン人民が様々な苦闘の時代に経験した事の埋め合わせをするべき時が来た。」
そしてスーダン人民解放運動の指導者であるジョン・ガラン氏は、ムバーラク大統領やエジプト政府、エジプト国民に対する評価を明らかにした。そしてエジプトとスーダンは一つの国家であり一つの国民であると強調し、さらに統一の再建設と保持を実現するためにアラブ世界にスーダンへの資源の提供を求めつつ統一スーダンができるまでの対話の継続が必要である事を強く主張した。
民主国民同盟の指導者であるムハンマド・ウスマーン・アルミルガニー氏は、スーダンは全地域における改善と成長を実現する経済的、社会的進化を今まさに遂げようとしているという事を強調し、同様に、全員に国家的責任を負うことと次のステップへの課題の達成の為の誠実な努力を求める現状の土地に関する同意を実現させる事も強調した。
スーダンの第一副大統領であるアリー・ウスマーン・ムハンマド・タハ氏は、スーダンの安定を目指し建設と協力の地平に移動するというスーダン人の決意と、アラブ世界やアフリカ世界におけるスーダンの友人や隣人はその事を喜んでおりスーダンは安定と国際的・地域的平和の実現において再び積極的協力ができるようになるであろうということを強調した。
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( 翻訳者:アラブ・メディア授業受講生 )
( 記事ID:322 )