破産スメル銀行の元会長に27年の刑(Milliyet紙)
2005年06月02日付 Milliyet 紙

イスタンブル第8高等裁判所は、倒産したスメル銀行の元会長ハイヤーム・ガリップオールに詐欺及び横領の罪で懲役27年、罰金107兆リラを言い渡した。

問題となっているスメル銀行は不正業務で損害を被ったという主張により、銀行の元経営者ハイヤーム・ガリップオールを含む52人の容疑者が訴えられていた裁判の判決が出た。ガリップオールには詐欺及び横領の罪で懲役27年3ヶ月と罰金107,5兆リラが科せられた。
イスタンブルの第8高等裁判所で行われた法廷には容疑者のシュクリュ・カラハサンオール、ユルマズ・オルチオール、メティン・メルト、トゥールル・ヒュセイン・マタラジュ、ブルハン・タシタン、ヒュセイン・チェリキ、アフメト・シムシェキが出廷した。
弁護人は、大統領の承認が待たれている新トルコ刑法の改正条項がこの判決に影響を与える可能性があることを述べ、法律の改正を待って結審されることを望んだ。
裁判所は一旦休廷した後判決を発表した。ハイヤーム・ガリップオールの「罪を犯す目的で仲間を組織した」という主張については無罪の判決が下された。しかし、「銀行組織を手段として利用した詐欺罪」により懲役7年3ヶ月15日の判決が下された。
裁判所は、被害の大きさや、国家経済への影響、犯罪行為の結果個人的な利益を得たこと、そして犯罪が型破りに高額であったことを考慮し、ガリップオールには最も重い刑罰にあたる懲役20年の刑を言い渡した。結果、ガリップオールは計27年3ヶ月15日の懲役、及び他の罰金とあわせて約107,5兆リラの罰金が科されることになった。またガリップオールは20年間銀行経営者の職に就くことも禁止された。懲役が長期にわたるガリップオールについては拘束決定が出された。
ガリップオールの父親であるカスム・ガリップオールと兄弟のメフメト・ニダ、ニザーム・ガリップオールは、銀行から本来受けるべきでない融資を得る目的で詐欺を犯した罪により懲役1年8ヶ月、及び罰金4166億6000万リラが科された。裁判所は、与えられた懲役の量刑に触れ、それより以前の意図的な犯罪により法律上は受けるはずの禁固刑を科されなかった容疑者らの罪に対する後悔の念が明らかなため、執行を猶予する判決を下した。
シュクリュ・カラハサンオールは、銀行の代表取締役兼総裁の任期中に詐欺罪を犯した罪で懲役4年2ヶ月が言い渡され、更にこの間は銀行家の職につくことを禁止された。海外への出国を禁止されていて有罪判決をうけた容疑者については、出国禁止が継続されることが決定した。審議の結果、無罪判決が言い渡されたアフメト・シムシェキは司法の判断は正しかったと述べ、「公正万歳」と語った。

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( 翻訳者:清水葉月 )
( 記事ID:106 )