殺人犯の女、捜査本部第十課で自供:「私はシアン化物で夫を殺しました」 ハムシャフリー紙
2005年07月07日付 Hamshahri 紙

【事件部】激しい家庭内不和が原因で自らの夫の殺害に及んだ女が、事件の発生から2ヶ月後に犯行を自供した。

 当紙記者の報告によると、今年のオルディーベヘシュト月17日(5月7日)、ホセインという名の51歳の男性が、ログマーン・ハキーム病院において不審な死に方をした。男性の妻が、死亡する少し前に危篤状態の男性を同病院へ運び込んだが、治療の甲斐なくそのまま死亡した。

 男性の遺体に、打撲や損傷の痕はひとつも見られなかった。解剖による検死でもホセインの死因は特定できなかった。捜査担当者の命令により様々な検査が続けられ、毒物検査により死因がシアン化物を摂取したことによることが明らかになった。この事実が判明したことによって、捜査は次の段階に入った。捜査員は彼の死は殺人によるものと仮定し、取り調べを始めた。

 まずホセインの妻が警察の取り調べを受けた。この若い女性は事件当日の様子について、捜査員に次のように話した。「オルディーベヘシュト月17日のだいたい深夜の1時半くらいに、姉妹宅を訪ねていた夫が帰宅した。夫は少し休んでから私と一緒に夕食を取った。夫は食事を終えると、突然椅子の上でバランスを崩し、床に倒れた。顔からは完全に血の気が引いており、普通の状態ではなかった。急いで彼を病院へ運び込んだが、医師たちは夫を救うことができなかった」。

 一家の9歳の娘に対しても取り調べが行われた。娘は父親が死んだ当日の夜について、「事件があったときは寝ていたので、父の身に何が起きたのかわからない」と話した。さらに、周辺の住民に対する聞き込み捜査も行われた。住民たちは捜査員に対して「夫婦は相当に仲が悪く、何日かに一度は争っている声が聞こえてきた」と語った。

 ホセインの妻に対して、再度取り調べが行われた。彼女は捜査員を事実から遠ざけ、かつ喪に服した妻を演じるべく、全力を尽くした。彼女の証言内の誤りや矛盾に疑念を持っていた警察は、容疑者であるこの女性が真実を話す他なくなるまで取り調べを続けた。

 事件の容疑者である妻は夫の殺害を自供し、その動機について次のように話した。「夫のホセインは、粗野で素行が悪かった。家計をめぐっても諍いがあった。夫はよく私を殴ったり罵ったりしていた。このような問題のせいで、私は追い詰められた」。

 「事件当日、前もって手に入れておいたシアン化物を夫の飲み水の中に入れた。食事を終えた夫はその水を飲み、シアン化物中毒で床に倒れ込んだ。夫の死を自然なものに見せ、また自分がその死に果たした役割を全く判らないようにするため、すぐに夫を病院へ運んだのだが、夫は死んでしまった」。

 妻の自供によって、警察の事件捜査は捜査第10課で決着した。司法による調査は今後も続けられる予定である。

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( 翻訳者:久野華代 )
( 記事ID:424 )