2005年7月28日ハムシャフリー紙　社会面

【イラン学生通信（ISNA）】家族を形成し、強化するにあたり、女性は否定しようのない重要な役割を果たしている。女性という社会階層は、近年、家族に関わる事柄に関与しているだけでなく、社会的領域においても重要な役割を担うようになってきている。イラン国営放送はイランで唯一の視聴覚メディアとして、とくに革命後、女性のあるべき姿を紹介するにあたり、重要な役目を負っている。

　社会問題の専門家であるモスタファー・エグリーマー博士の考えでは、イラン国営放送は女性週間の期間中、女性の権利や女性を取り巻くさまざまな問題に関して、各政府機関がどのような取り組みを行ってきたのかを評価するような番組を放送すべきであり、また各年の年頭には、旧年中に政府によって取り組みがなされた（あるいはなされなかった）さまざまな問題について、報告・批評を行うべきだという。

　同博士は続けて、「イラン国営放送は、女性問題への取り組みの途上に存在するさまざまな障害について、政府の責任者らと議論を行い、翌年には問題の解決が図られるようにするべきだ」と語った。

　心理学者のモザッファリー博士も、イラン国営放送において、女性がどのようなイメージで描かれているのかについて、次のように述べている。「テレビ番組、とくに連続ドラマものにおいては、実際男性が中心的役割を担っており、女性はといえば、結婚に関する話題の中で取り上げられることがもっぱらだ。他方、実際のイラン社会の中では女性は高い地位にあり、管理職などの高い職業的地位を得ることもある」。

　文化社会学の専門家でテヘラン大学の講師を務めるアァザム・ラーヴダラード博士は、イラン国営放送の活動について、直接的にメッセージを伝える番組と、間接的にメッセージを伝える番組とを別々に評価した上で、次のように述べた。「例えばニュースや討論番組など、メッセージを直接的に伝える番組では、女性は社会の中で活動的な要素として描かれており、この種の番組は女性の社会参画をクローズアップして取り上げる。しかし、連続ドラマのような間接的にメッセージを伝えることを目的として制作された番組では、2種類の方法で女性が描かれている。つまり、一部のドラマでは女性の旧来の役割に関心が払われ、女性の社会参加については描かれることが少ない」。

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（ 翻訳者:久野華代 ）
（ 記事ID:556 )