公正発展党議員、いいにくそうに賃上げ要求したが…(Milliyet紙)
2005年06月29日付 Milliyet 紙

賃上げを直接要求することを遠慮し、トカト選出国会議員AKP(公正発展党)トスンは、スイスの同業者を例に挙げ、「彼らは住宅手当を受けている。車の燃料費も議会が支払っている。」と語った。
 レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の要求に応じ11月3日の選挙後に官舎を立ち退くAKP議員は、賃金の値上げか、スイスで行われているような、電話、官舎、交通機関などといった社会的権利への改善措置を求めた。
 賃金吊り上げ要求について議会で発言したトカト選出国会議員レスル・トスンは、「スイスの例に見る人権と国会議員の権利」というテーマで演説を行った。スイスでは国会議員に対し幅広い権利が与えられていると述べるトスンは、「彼らには特権がある。住宅手当を受け、携帯電話を含む全ての電話料金、宿泊代金、交通費が支給されている。車の燃料費も議会が支払っている。事務所では、職員は三人、設備も整えられている。我々の所のように小さくはない。我々にもこのような権利が確保されてもよいだろう」と述べた。
 3億5千万リラの月給で生計を立てようと努める者がいる一方で、70億リラの収入を得ている国会議員が賃上げを要求することは、世間の感情を害することは指摘しつつも、トスンは、「クレジットカードが無効にされたことは知っているが、我々は、現在の環境の下で、賃上げを要求すべきではないこともわかる。そこで、権利の拡大があり得るのではないか。電話、交通機関、ガソリンを気兼ねなく使えるようにする、また地方出身者には官舎をあてがうこともできるだろう。」と話した。

■給料のことで泣くな
 エルドアンは、「我々が職務に就いてから、議員の昇給はなかった」と述べているが、AKP政権開始以降、公務員の給料に平均1億リラ、国会議員の給料には11億5千万リラの昇給があったことが明らかになった。公務員労働組合会長アフメト・アクスは、「国会議員には泣く権利はない」と話した。
 AKP政権期に入り、2003年から今日まで国会議員の給料は、59億リラから70億5千万リラに、公務員一人当たりの給料は、平均420万リラから528万リラに上がった。アクスは、エルドアンの説明を、「昇給がなかったのは2003年1月だけだ。ほかの時期には彼らは通常通りの昇給を受けている。」と批判した。
 130人の国会議員のクレジットカードが無効にされたという発表に対しアクスは、「公務員の場合は、13万人のカードが無効にされた」との返答をした。今後施行される予定の昇給措置で、国会議員の給料は、新紙幣で7300リラに上がる。


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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:341 )