テロが平和の街シャルム・エル=シェイフを襲う~ムバーラク、事故現場を視察 テロ追撃に向けたエジプトの決意を強調(アル・アハラーム紙)
2005年07月24日付 Al-Ahram 紙

テロが平和の街シャルム・エル=シェイフを襲う
ムバーラク、事故現場を視察 テロ追撃に向けたエジプトの決意を強調
自動車爆弾と爆弾による爆破3件で63人死亡、110人が負傷 大半はエジプト人
標的はオールドスーク、ガザーラ・ホテル、ナアマベイバス停

【(署名なし)】

ホスニー・ムバーラク大統領がエジプトのテロ追撃に対する決意を確言すると共に「闘いは続くであろう」と表明し、世界そしてアラブ地域で政府だけでなく国民からもテロへの非難が続いていたこの時期に、テロという背教の手が平和と美の街シャルム・エル=シェイフに昨日及び、醜悪なるテロ犯罪を犯すに至った。各捜査班はこのテロ攻撃実行犯を特定する手掛かりを求めるべく、捜査を開始した。

昨日朝に観光リゾート地シャルム・エル=シェイフで発生した連続爆破テロは、エジプト人・外国人・アラブ人が訪れるオールドスーク地区、ガザーラ・ホテル、ナアマベイバス停といった観光施設・スポットを狙ったものであった。これによる死者は63名で大半は生活の糧を求めにやって来たエジプト人たちだった。また負傷者は110名で、うち6名は重症となっている。

ニュースはでは死者が88名、負傷者が200名と報じられていたが、アワド・ターゲッディーン保健相によって述べられた最新の犠牲者数公式データはシャルム・エル=シェイフ病院の負傷者を見舞った上で得られたものである。

ホスニー・ムバーラク大統領は昨日シャルム・エル=シェイフで発表した声明において、テロは依然としてその醜い姿を時折我々に見せ、平穏に暮らす人々を恐怖に陥れると共に彼らをあらゆる場所で標的にしていると語った。

更に大統領は、「自分並びに全てのエジプト国民は断言する。テロ勢力は、国民のために発展をそして地域と共同体のために平和と安定のを実現しようとする道のりからエジプトを遠ざけることはできない・・・我々はエジプト国家の治安において度を越すこともしないだろう。」と強調。

また大統領は全力と決意をもってテロ追撃に臨むとの決意を確言。我々はテロのゆすりに屈せず停戦協定を結ぶようなこともないとした。

爆破テロ現場視察にあたって、大統領はハビーブ・エル=アーデリー内相から治安機関によって想定された3攻撃実行の方法について説明を受けた。続いて大統領はシャルム・エル=シェイフ病院へ移動。負傷者らを見舞った。

爆破というこれらの犯罪は、ロンドン、ベイルート、トルコの爆破事件に続きシーズン最中のエジプト国内観光地で起こったものであった。治安機関の責任者がアル=アハラーム紙のアフマド・ムーサー記者に語ったところによれば、3爆破事件の実行犯らは2台の自動車爆弾と鞄に仕込まれた小型爆弾を使用した。自爆犯の1人が爆弾の仕込まれた自動車を運転しガザーラ・ガーデンズ・ホテルに突っ込みメインロビーで停止したが、これにはナンバープレートがついていなかった模様だという。威力の強いTNT火薬を500キログラムもしくは700キログラム積んでいたこの自動車は爆発。一方オールドスーク地区では別の車が爆発物により爆破された。

同責任者によると、捜査側の得た証拠は実行に関与したテロ細胞が昨年10月に起きたターバー爆破事件以後逮捕命令が出ている逃亡中のテロリスト、スライマーン・フライフィルのために動いていることを示唆しているという。

また爆発物を積んだ自動車が外部から進入するのは困難であるため、この攻撃全体がシャルム・エル=シェイフ内で準備されていたものと推測されている。

内相は爆破実行犯らの特定、オールドスークで使用された自動車に関する情報の同定にに結びつく手掛かりがあると公表した。

治安機関では自動車が爆破現場に侵入した方法を知るべく捜査を進めている。とりわけナアマベイ地区では治安当局の許可が無い限り自動車が入ることは許されていないためだ。

治安関係筋はイスラエル観光客らを狙ったターバーのホテル爆破テロ事件実行犯らの捜査が行われていたことを明らかにした。彼らはシャルム・エル=シャイフの複数ホテルでの爆破テロ実行を計画していたが、治安機関の集中的な捜査により阻止されたという。

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( 翻訳者:小山 )
( 記事ID:519 )