メルスィン港をTAVのようなブランドに(Milliyet紙)
2005年08月14日付 Milliyet 紙
イスタンブル・アタテュルク空港を経営するTAVの株主であるアクフェンのオーナー、ハムディ・アクン氏は、「メルスィン港をTAVのようにブランド化し、世界の他の港湾の民営化の際には入札に参加する」と述べた。
前日に行われた入札で、シンガポールのパートナー企業、PSAとともにメルスィン港を7億5千5百万ドルで落札したアクフェンのオーナー、アクン氏は「メルスィン港で、TAVのようなブランドを生み出したい」と述べた。テペグループとアクフェンの合弁で創設されたTAVは、アタテュルク空港の15年間の経営権を3百億ドルで購入した。TAVは、アンカラのエセンボア、イズミルのアドナン・メンデレス、エジプトのカイロ空港の落札にも成功していた。
アクン氏は、「アタテュルク空港が整備されるにつれて航空会社の注目を集め、ここを発着地にすると表明している。メルスィン港もそうなるようにしたい」と述べた。トルコの近隣諸国が港湾の民営化に着手したと話すアクン氏は、以下のように続けた:
「世界で目下、港湾経営はかなり人気がある事業だ。メルスィンで運営に成功すれば、我々の合弁会社が世界の他の港の入札に参加する可能性がある。港や空港には引き続き関心を持っている」。
■取扱可能量を拡大
合弁先のシンガポール企業・PSAは、世界でナンバーワンの港湾経営オペレーターの1つだと話すアクン氏は、次のように述べた:
「PSAの技術は、ナショナル・ジオグラフィック誌さえも取り上げた。我々がメルスィン港に行った7千万~1億ドルの投資は技術面に重きを置いたものだ。取扱可能量も、当初の3年間で25%、その後も10%増加させる。メルスィンを、周辺地域で最も大規模な港にする。そうすれば、周辺諸国にとっても(海上輸送の)中心地になるだろう。ここへ大型船で運ばれてくる荷物が、より小型の船で各地に分配されるようになるだろう」。
■「我々でなければ外国人が落札していた」
アクフェンのオーナー、アクン氏は、“民族型実業家”の定義をした後、外国企業との合弁による入札への参加について以下のように述べた:
「メルスィン港の入札ではPSAが40%、アクフェンが60%を投資した。トルコ企業の方が投資比率の高いコンソーシアム(企業連合体)は我々だけであった。我々でなければメルスィン港は外国人が落札するところだった。私が民族型実業家というのは、母国のことを考え、母国で投資し、利益を母国で還元する努力をする人のことだ。これに反する行動はしていないと思う」。
■「社員を教育する」
またアクン氏は、メルスィン港での技術面での投資によって雇用を減らす必要があるかないかの質問に次のように答えた:
「技術的な投資により、一定の雇用を減らす必要があるかもしれないが、それは初期の段階では重要な課題ではない。労働者を犠牲にはしない。彼らは港で最も経験豊かな、人生を港の仕事に捧げた人たちである。彼らを教育し、彼らの経験とシンガポールPSAの蓄積した情報を合わせることで、より効果的な運営を実現していく」。
現地の新聞はこちらから
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:669 )