ローマ法王からイスラム教徒へメッセージ(アル・ナハール紙)
2005年08月21日付 Al-Nahar 紙
■ ローマ法王からイスラム教徒へのメッセージ「世界が新たな暗黒時代の中に沈んでしまうことのないようにテロリズムとの戦いを共に戦っていこう」
2005年8月21日付アル・ナハール紙(レバノン)HP1面
「世界青年の日」大会に参加するためケルンを訪問中のローマ法王ベネディクト16世は3日目の20日、イスラム教徒に向けていくつかのメッセージを発した。法王はイスラム教徒とキリスト教徒に「憎悪と他者への非寛容」を拒むことを訴え、イスラム教徒にテロリズムを非難するだけでなく、本当にテロリズムと戦うよう促した。また、説法師や宗教者の役割の重要性に触れつつ、テロリズムが世界を「新たな暗黒時代」の中に沈めてしまうことを警告した。また法王は、キリスト教とイスラム教の関係が緊張状態に見舞われたことやキリスト教徒が「主の名の下に殺人をした」ことを認めたが、文明の衝突について語ることは拒んだ。夕方、およそ70万人の青年を前に法王は、「神のみが真の革命と世界における決定的変化の源である」「教会には数々の批判すべき点がある」と強調した。
法王は昨朝、ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相、そして9月18日に予定されている総選挙で首相の座をシュレーダー氏と競うキリスト教民主同盟のアンゲラ・メルケル党首と会見した。メルケル氏はプロテスタントの牧師の娘で、シュレーダー首相もドイツの人口の約3分の1を占めるプロテスタントに属している。
(後略)
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( 翻訳者:村山誓一 )
( 記事ID:722 )