トゥルクテレコム会長の電子メールを傍受-アルバイラク議員の息子が実行?(Milliyet紙)
2005年07月30日付 Milliyet 紙
トルコ大国民議会「不正行為対策委員会」メンバーで、AKP(公正発展党)のハムザ・アルバイラク議員の息子エムレ・アルバイラク氏が、トゥルクテレコム会長の電子メールを傍受したとして告訴された。一方、アルバイラク氏はテレコムを告訴している。
トゥルクテレコムのメフメト・エキンアラン会長は、自身の電子メールボックスが傍受されたとして検察に告訴した。検察が開始させた捜査で、電子メールボックスに密かに侵入したIP(インターネット・プロトコル)アドレスが、トルコ大国民議会「不正行為対策委員会」メンバーでAKPアマスヤ選出の国会議員ハムザ・アルバイラクの息子エムレ・アルバイラク氏のものであることが判明した。
ミッリイェトが入手した情報によれば、エキンアラン会長は少し前に、自身の電子メールボックスとユーザー領域に何者かが侵入し、密かに電子メールを読んでいることに気づいた。これに従いエキンアラン会長は、事件を公にするためにアンカラ共和国検察庁に告訴した。エキンアラン会長は訴状の中で、3月3日から5月26日の間にメールのユーザー領域にアクセスしたIPアドレスの特定を求めた。
検察庁は告訴を受けて準備捜査を開始させた。捜査の過程で犯罪の行われた期間にエキンアラン会長のメールアドレスにアクセスした2つのIPアドレスが突き止められた。この内の最初のIPアドレスに関する捜査は、どこからメールアドレスにアクセスしたかが分からなかったため終了した。
■2つ目のアドレスはアルバイラクのもの
2つ目のIPアドレスが、情報分野のある商社で高位の管理職についており、「不正行為の理由および経済的・社会的局面が調査され、取られるべき対策を明らかにする目的で設置された議会調査委員会」メンバーのハムザ・アルバイラク議員の息子エムレ・アルバイラク氏のものであることが判明した。これについてエムレ・アルバイラク氏の主張が提出された。
「秘密にされるべき事柄を侵犯」し「無許可で電子メールを読んだ」罪を犯したという申し立てで開始された捜査に対し、エキンアラン会長が違法な手段で自分のIPアドレスを突き止めさせたと非難した。アルバイラク氏は「父は国民議会不正行為対策委員会の委員長を務めた。(父が)エキンアラン会長の不正を明るみに出すために(傍受を)行った」と主張し、エキンアラン会長を非難した。
勤務する会社が使用しているIPアドレスはトゥルクテレコムから付与されたものであると述べるアルバイラク氏は、「トゥルクテレコムに登録された私の番号を使ってエキンアラン氏のユーザー領域に侵入した可能性もある。私だったら自分の勤めている会社からなんてアクセスするだろうか?インターネットカフェからするんじゃないか」と話した。
■禁固刑と罰金
6月1日に施行された新刑法によれば、他人のシステムに密かに侵入し、そこで留まり続ける者は、最長2年の禁固刑や罰金刑に処される。この行為を理由にシステム内部のデータが消えたり改変された場合には、量刑が最長4年の禁固刑にまで拡大する。
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( 翻訳者:清水葉月 )
( 記事ID:558 )