女性のレストラン経営は禁止 シャルグ紙
2005年09月08日付 Sharq 紙

2005年9月8日付シャルグ紙15面

 治安維持軍〔警察のこと〕公共土地監督局の法規によれば、女性はレストランを経営する際、男性を一名、管理人として登録する必要がある。この法規を遵守しなかった場合には、女性はレストランの経営活動に従事することはできない。
 
 レストラン経営者連合会の会長を務めるモハンマド・ホセイン・アールミーン氏が《文化遺産通信》に語った話によれば、女性がレストラン経営の許可証を受けるためには、レストラン経営のための手続きをすべて行い、必要書類を提出することに加えて、男性を一名、管理人として登録することが必要であり、その条件を満たさない場合には、女性に正式な許認可は下りないという。アールミーン氏によると、この法律はレストラン経営を申請するすべての女性に適用されるとのことである。

 一方、治安維持軍の公共土地監督局局長のモハンマド・アリー・ナジャフィー二等准将は次のような見解を示している。「すべて女性が、レストラン経営の許可を得るために、男性を登録する必要があるわけではない。ただし、当該レストランが治安上の問題が起こり得る場所に位置している場合には、許可を得た後でも、治安維持軍の法規に従い、レストランの営業を中止させることがある」。

 レストラン経営に携わっている女性たちは、レストラン経営者連合会の見解と治安維持軍土地管理局の提示する例外規定から、この法律の実効性について完全に建て前上の手続きにすぎないと判断している。ハーニーという名のレストランを経営しているファーテメ・タリーガト・モンファレドさんは、20年以上にわたりこのレストランを経営しており、現在息子を管理人として登録している。彼女は、この法律について、次のように語る。「この法律はまったく手続き上のものにすぎません。私はこれまで、特に問題もなく、一人でレストランを経営してきました。とはいえ、私は法を遵守するために、息子を管理人として登録してきました。法を遵守することは大切だと考えてますから」。タリーガトさんはさらに、「このような法律ができたのには、何か理由がきっとあるのでしょう。息子も他の多くの人も、それが何なのかは知りませんが。だって、法律をつくっている人も、法律ができた理由をみんなに説明してくれる暇なんてないんでしょうから〔、私たちが知ってるわけはありません〕」と述べた。

 現行の法律によれば、治安維持軍は、レストラン経営の許可を求める希望者の請求に対して、人物調査、交通、そして治安という3つの点から、審査を行っている。すなわち、当該人物が個人として許可を得るために必要な条件を満たしているか、レストラン経営を計画している場所が人々の交通・往来に支障をきたさないか、そして治安上の見地から見て、当該レストランが社会の安全を危険にさらすことはないか、といった観点である。

 この法規とナジャフィー氏の発言から判断すると、ある区域が治安維持軍の専門家の見地から、問題が起こり得る要注意区域と判断される場合には、レストランを経営する際、女性は男性を一名管理人として登録しなければならない、というのも男性管理者が不在の場合、当該区域の社会の安全が危険にさらされる可能性があるためだ、ということになろう。

 ナジャフィー氏は次のように述べている。「土地管理局の立場からいえば、〔レストランの経営者が〕男性であろうと女性であろうと、何ら変わりはない。しかし地区の状況が人びとの交通や人口の質といった観点から見て要注意であると判断される場合には、女性は経営のために男性を一名選ぶ義務がある」。同氏は、バーザール地区をそのような要注意地区の一つとしてあげ、その理由として、バーザール地区は男性的な雰囲気があるために、女性が一人で仕事をすることは問題を生じさせる可能性があると述べた。

 同氏は、市の中でもどの地区が要注意地区であると判断されるのかとの問いに対しては、「そのような地区を特定することは、治安維持軍の専門家の仕事である」と述べるにとどまった。同氏はまた、このような法律の存在理由については、「この種の仕事で貢献したいのであれば、ある種の真剣味が必要だ。それは、責任者として男性の存在を要求するものである〔?〕」

 《文化遺産通信》の調べによると、レストラン経営の許可をレストラン経営者連合会から得た36人の女性のうち15人が、レストランの経営を男性に委ねているか、家族経営という形態で一族の男性を経営に参加させて自らレストランを経営しているか、のいずれかであるとのことである。

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:837 )