デニズリで飲酒可能なエリア限定へ(Milliyet紙)
2005年09月09日付 Milliyet 紙
デニズリで、公正発展党員のゼイベクチ市長は「酒を飲む者はペスト患者(のように隔離されるべき)ではない」との発言にも関わらず、「飲酒可能地域創設」の決定を下した。
公正発展党員が首長を務めるデニズリで興味深い“飲酒”議論が起こった。前日に開かれた市議会で、総務委員会の提案した「飲酒可能地域の明確化」が討議された。飲酒できる地域を「郊外へ移転させる」ことを目的とした計画に関連した提案を議論する中で、ニハト・ゼイベクチ市長は酒を提供する許可を得るために名ばかりの組織が作られることには反対だとし、次のような見解を示した。
■「チチェキ小道」の例
「「谷底から羊を飛び越えさせる会」のような実態のよく分からない名前で酒場が開かれることに私は反対する。教育地区や大学近隣にまで入り込んで、ただただ飲酒を目的とした場所が設けれられることに反対だ。こうした場所が(イスタンブルの)チチェキ小道やイェニカプ、ヨーロッパのパブやバーのように飲み屋街として特定の場所に集められることには賛成する。酒場をカジノ、酒飲みをペスト患者のように見なさないことが必要だ」。
共和人民党グループとして委員会の提案に反意を示した同議会のアフメト・ミンタシュ議員ら同党グループは、飲酒可能な場所をキリシュハーネ地区の皮なめし工場街に集約することに反対した(注)。同党のザフェル・ギョネンチ議員は「酒を飲める場所が皮なめし工場街だけになってしまったら、晩酌をする人はラクをそこまで調達させなければならなくなる」と語った。
総務委員会委員長で公正発展党員のスレイマン・オズチュルク議員は「デニズリにボドルムやマルマリスにあるようなノスタルジックで観光客を呼び込める場所ができる」と言って反論した。議論は結局、共和人民党の反対8、正道党の棄権1、公正発展党の賛成26で、皮なめし工場街がデニズリで最初の飲酒可能地域になることが決まった。
■飲み屋街は3年で完成予定
数多くのレストランやバー、そしてアルコール飲料を出す地区のあるデニズリでは、ここ1年間アルコール飲料を提供する許可が下りていない。同市が3年で完成させ、イスタンブルの「チチェキ小道」をお手本にした飲み屋街創設の計画が実現すれば、市の中心街でアルコールを出す店には許可が与えられなくなる。今ある店は、許可期限が切れるまで営業を続けることができる。
(注:風紀向上・治安対策のため、市議会の一部が歴史的な建物の残る皮なめし工場街に市内の酒場を集め、デニズリ版「チチェキ小道」を作ってはどうかと提案した。関連記事:http://www.milliyet.com.tr/2005/09/10/guncel/agun.html)
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( 翻訳者:塚田 真裕 )
( 記事ID:830 )