アフガニスタンにおける麻薬栽培量、21%増加 ハムシャフリー紙
2005年09月14日付 Hamshahri 紙
【イラン学生通信(ISNA)】国連麻薬統制計画代表であるベルナール・フラヒ氏は、「UNDOC(国連薬物犯罪事務所)の調査によると、アフガニスタンにおける麻薬の栽培量は2005年は39000㎏に達し、21%増加した」と伝えた。
この報道によると、同氏は昨日パリ協定の円卓会議で、2005年アフガニスタンでは31㌶に及ぶ土地で麻薬の密栽培がおこなわれていることに触れ、次のように述べた。「これによると、アフガニスタンにおける2005年の麻薬生産量は4100㌧であり、昨年度に比べて非常にわずかながら減少した」。同氏は「さらに大気の状態が良好だったため、栽培量は昨年度の32000kgに比べて、今年は39000㎏に増加した」と続けた。同氏はイランがアフガニスタン麻薬の輸送経由ルートにあることに触れ、次のように語った。「麻薬の一部分は国内で消費されるが、残りのものはバルカンやアラビア半島を通じてヨーロッパへ輸出されている」。
フラヒ氏は次のように続けた。「この点について専門家は、イランからイラク方面に向けた新たな麻薬経由ルートの出現を懸念している。アフガニスタン麻薬の通過を制限するためには、より連携のとれた統一的対策が必要である」。
ISNAの報告によれば、同氏は麻薬と闘う必要性を治安・衛生・経済的観点から強調し、次のように語った。「われわれは麻薬の生産拠点としてのアフガニスタンの問題に懸念を抱いている。このことに関し、ヨーロッパへの麻薬ルートの経由地であり、また目的地でもあるイランが行っている対抗措置は、特別な重要性を有している」。同代表は、フランスはイランへの協力を惜しまないと述べた上で、「特に、麻薬探知犬やその訓練師をイランに提供する用意がある」と語った。
円卓会議に参加していたアリー・ハーシェミー博士も、会議のなかで次のように強調した。「現在のアフガニスタンでの麻薬生産・栽培の拡大と、来年以降も増加傾向が続くとの予測を考えると、不適切な対抗策を講じたのでは、密輸ルートにある国々やその目的地となる国々を脅かす潜在的脅威を取り除くことは不可能だ」。彼は最後に次のように指摘した。「麻薬の輸送・密輸ルートの出発点となっているのは、アフガニスタンのケシ畑やヘロインの山積みされた倉庫である。この点を考え、効果的な対処を行わなくてはならない」。
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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:881 )