PKK幹部、北イラクでの米の脅威語る(Milliyet紙)
2005年09月16日付 Milliyet 紙
PKK幹部は、「アメリカは北イラクでPKKを標的にした作戦を準備している。アメリカは我々を(議論の場に)呼ぶべきだ。組織の指導者の暗殺計画を企てたり、拉致することは承服できない」と語った。
北イラクに拠点を構えるPKKに対する姿勢を、トルコ側の期待に沿った形に変える兆しを見せ始めたアメリカ指導部のメッセージは、PKKにとって脅威となった。PKK幹部のムラト・カラユラン氏は、アメリカが北イラクでPKKを標的にした作戦を準備していると述べる一方、北イラクを支配下に置くメスード・バルザーニ氏を党首とするクルド民主党(KDP)と、ジャラール・タラバーニー大統領を党首とするクルド愛国同盟(KYB)を間接的に脅迫した。
■米土会談に注目
PKK系の報道機関であるメソポタミヤ通信(MHA)のインタビューでカラユラン氏は、先ごろトルコとアメリカの間で行われた、北イラクのPKK組織の根絶をテーマとする会談に言及した。アメリカがPKK幹部の「拉致や暗殺を企てている」と主張する同氏は、次のように語った:
「アメリカが我々に対し不満に感じたり、作戦を計画しているのなら、我々を集めて伝え、議論すべきだ。このことなしに組織の指導者の暗殺を企てたり、拉致を実行しようとしている状況は承服することができない。特に(イラク)外務省筋からは厳しい発言を受けている。おそらく(我々について)いくつかの方向性が協議されているはずだ。こうした議論の方向付けには、KDPとKYBに責任がある。なぜならKDPとKYBの同意なしに、ここクルディスタンではいかなる事態の進展もあり得ないからだ。この点からも我々はまず、KYBとKDPを(話し合いの席に)根気強く招いている」。
■「戦争をエスカレートさせる」
カラユラン氏は、北イラクから追放された場合、PKKのテロリストはトルコに入るであろうと述べ、「今は我々を南クルディスタン(北イラク)から追い払おうとしているが、南から出るということは、北クルディスタン(トルコ南東部)で戦争が激化することを意味する。北クルディスタンの地勢は知り尽くしている。そこへ行こうと思う」と語った。
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( 翻訳者:清水葉月 )
( 記事ID:885 )