欧州議会議員が驚きの発言:「アタテュルクの肖像画を廃止せよ」
2005年09月17日付 Milliyet 紙

トルコ-EU共同議会委員会副委員長で、欧州議会議員でもあるアンドリュー・ダフ氏は、作家のオルハン・パムク氏について開かれた裁判と、“増加している”対PKK作戦は、10月3日のトルコのEU加盟交渉開始を妨げることを意図した挑発であると主張した。「10月3日の交渉開始を楽観視していない」と話すダフ氏は、ディヤルバクルなどの地域に“自治権”が与えられるべきだと提案した。アタテュルクについては、「この古きリーダーの肖像画は、公共の建物から外されるべき」と述べた。

トルコと欧州委員会トルコ代表が開いたセミナーの中で、トルコの記者陣に対し(トルコ側の取り組みを)評価したダフ氏は、次のような見解を示した:

アタテュルクはEU加盟にサインしなかった:トルコはEU加盟プロセスで自分の足を引っ張る問題に執着している。パムク裁判は、混乱した状態にある。今後私のような立場の者でさえトルコを擁護できなくなるだろう。トルコはヨーロッパの真のパートナーとなるために古典的な民族主義、つまりケマリズムと戦わなくてはならない。国家の力を弱めなくてはならない。ケマリズムを改革し、この古きリーダーの肖像画を公共の建物の壁から外さなければならない。アタテュルクは偉大な人物であり、自国の西洋化を望んでいた。しかし、1920年代から残る多くの国家主義的構造は依然としてそのままになっている。アタテュルクが生きていたら、EU加盟にサインしたかどうか問う必要がある。私はしなかったと思う。

■「10月3日を楽観視していない」

2つの挑発:軍隊と官僚機構の中に、エルドアン大統領のEUとの交渉開始の努力を挫こうとする者がいる。パムク裁判と、南東アナトリアで増えている軍事作戦は、私に言わせれば挑発だ。私は10月3日を楽観視していない。

ディヤルバクルに自由を:トルコは中央集権的政策構造から非中央集権的構造へ移行する必要がある。ディヤルバクルで地域的自治が実現できるよう中央集権的構造を変えるのはよい考えだ。このことを単に南東アナトリアだけでなくその他の地域についても提案したい。地域主義的な統治システムは、経済的、財政的投資の増加をももたらす。

我々は話し合った。あなた方も話し合いなさい:ダフ氏は、イギリスがIRAによるテロ終結のために組織と交渉したことを、トルコに手本として示した。同氏は、「取引も必要だ。急進的なクルド人が武装蜂起を放棄することと引き換えに、トルコも軍事力の行使をやめて(問題解決に)前向きな姿勢をとるべきだ」と語った。

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( 翻訳者:田林 玲 )
( 記事ID:887 )