仏BNPパリバ傘下のトルコ経済銀、イスラーム金融業へ参入(Milliyet紙)
2005年09月23日付 Milliyet 紙
フランスのBNPパリバ銀行が出資するトルコ経済銀行のヤヴズ・ジェネヴィ頭取は、イスラーム金融業への参入を表明した。
BNPパリバが資本参加する同行は、トルコの銀行で初めてイスラーム金融業(配当を出す代わりに無利子で融資する金融業)へ参入する。トルコで唯一、特別財政機構(ÖFK)が無利子の預金とローンの分野でサービスと商品を提供するイスラーム金融業において、初めて外国の銀行が資本参加するトルコの銀行が、中東諸国に対してサービスを始める。
トルコで民間銀行が折りに触れ批判してきた無利子の金融業という分野で、国内の銀行によるサービス提供を可能にする預金(制度)の整備が行われないことから、シティバンクやイギリスに本社を置くHSBCのような外国の銀行がサービスを行うことの是非が議論されていた。
■目的は競争力強化
本紙の取材に応じたトルコ経済銀行のヤヴズ・ジャネヴィ頭取は、遅くとも年末までにサービスを開始する予定のイスラーム金融業に関し、次のように話した:「今回の新分野への参入は、完全に金融業界内の競争に遅れをとらないための戦略だ」。
大株主のBNPパリバが、シティバンクやHSBCも参入しているバーレーンやアラブ首長国連邦のような中東諸国に攻勢をかけていることを明らかにし、「BNPパリバにはこの地域に大きな営業基盤と情報の蓄積がある。これを利用したいと考えている」と述べた。ジャネヴィ氏は以下のように続けた:
「現在金融業界では競争が熾烈を極めている。HSBCやシティバンクが新しい商品の提供を始めると、われわれも提供できるのか、あるいは他の国で提供できそうなのかを検討し、もしできそうなら直ちにトルコに導入する、といった競争の図式がある。ヨーロッパで一番の銀行にはすべての(金融)商品に関するノウハウがある。シティバンクとHSBCはイスラーム金融業の商品を中東に提供している。BNPパリバも同じくバーレーンやアラブ首長国連邦で幅広く展開している」。
■「我々もいる」
イスラーム金融業の商品を通じてどれだけ資金を融資できるかは未知数だとを語るジャネヴィ氏は、次のように語った:
「しかし我々は(これまで蓄積した)ノウハウを利用するだろう。イスラーム金融業はÖFKだけの専門分野ではない。われわれもいますよ、と言いたい」。
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( 翻訳者:岩根 匡宏 )
( 記事ID:921 )