イラク駐留英軍のバスラ警察突入に抗議行動(アル・ナハール紙)
2005年09月22日付 Al-Nahar 紙

■ イラクのジャアファリー首相、ロンドンでイギリス軍の駐留継続を主張
■ イラク当局、抵抗勢力の治安部隊への浸透を懸念

2005年9月22日付アル・ナハール紙(レバノン)HP1面

【AFP、ロイター、AP】

 昨日、イラク警察はバスラに駐留するイギリス軍に対する怒りの抗議を行った。一方、イラクのイブラーヒーム・ジャアファリー首相とイギリスのジョン・リード国防相は、ロンドンでの会談後、イラク人民兵らによりイラク南部のバスラに監禁されていたイギリス軍兵士2名を救出するイギリス軍の作戦によって引き起こされた強い緊張状態の解消に努めた。

 抗議には約500名が参加し、そのうち200名はイギリス軍により破壊された警察署に勤務する警察官だった。この一団はバスラの通りを練り歩き、市警察長官の解任と2人のイギリス人「テロリスト」をイラクの司法当局のもとに戻すことを求めた。

 イギリス軍は、2人の兵士を解放するために攻撃を仕掛けた。2人はアラブ服を着て変装し、民間の車を運転し、相当量の爆発物を所持していたところ、バスラでイラクの治安部隊との交戦後に拘束されていた。この攻撃でイギリス軍の装甲車は拘置所の壁を破壊し、警察からではなく、そばに隠れていた民兵から兵士を救出した。

 イラクのバヤーン・ジャブル・ソーラーグ内相はBBCに対し、2名の兵士は警察が拘置していたのであり、いかなる民兵組織にも引き渡していないことを明らかにした。

 イラク政府は、イギリスとの間に危機が存在していることを否定したが、イラクの高官らはイギリス軍の攻撃を非難し、バスラ州知事は「野蛮な行為」であると評した。

 ジャアファリー首相は訪問先のロンドンにおけるイギリスのリード国防相との会談後の記者会見のなかで、バスラでのイギリス軍の攻撃をめぐる対立は、両国間の関係には影響しないと述べ、事件の詳細についてはまだ報告を受けていないが綿密な捜査を命じた、と述べた。

 ムワッファク・アル=ルバイイー国家安全保障担当顧問は、捜査は2名のイギリス軍兵士が本当に民兵組織に引き渡されていたかどうか、そして発見された時にいたのは拘置所の建物の中か、それとも家屋の中にいたのかということに焦点が置かれるだろうと伝えた。

 ジャアファリー首相の事務所から出された声明は、「両国の政府間で直接の協議が行われており、今回の事件について内務省が捜査にあたっている。その結果は捜査終了次第発表される予定である」と述べた。

 バスラの事件により、イラクに8500名の兵士を駐留させているイギリスのトニー・ブレア首相に対する国内の圧力が強まり、ブレア首相は撤退期限の設定を求める声に直面している。

 リード国防相は、「(今回の事件は)イラクとイギリスの関係に影響を及ぼすことにはならないだろう」と語った。また、イギリス軍を即時撤退する必要があるか、と質問されると、リード国防相は同じ質問をジャアファリー首相に向け、ジャアファリー首相はイギリス軍の駐留継続の必要性を強調した。

 リード国防相は、イギリスはイラク軍がイラクの治安を完全に保つことが出来るようになるまで軍の駐留計画を変更することはないだろうと発表した。さらに、「我々は逃亡することはない。責務を途中で放棄したりしない。我々は厳しい時期にイラクとともにあり、一時的な友ではなく、永続的な友となるだろう」と付け加えた。

 イラク南部のシーア派の町バスラでは、ここ9ヶ月の間に民兵の活動が活発化し、治安部隊や地方議会の中での影響力と支配権を獲得するために、シーア派のさまざまな政治運動を支持するグループの間で戦闘が起きている。

イラク当局は、民兵がイラク第2の都市であるバスラやその他の都市で、警察やその他の治安機関への浸透に成功していることを認めた。

(後略)



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( 翻訳者:村山誓一 )
( 記事ID:922 )