オルハン・パムク氏、仏でのアルメニア人虐殺否定処罰法通過を批判(Radikal紙)
2006年10月14日付 Radikal 紙

オルハン・パムク氏はトルコのテレビインタビューでフランス国民議会の決定を批判し次のように語った。「批判精神はフランス文化の一部です。今回の決定は、思想の自由を擁護するフランスに反するものです。」

オルハン・パムク氏はノーベル文学賞の受賞が決まったことを受けて、いくつかコメントを行った。パムク氏は昨日(13日)、チャンネルDのニュース番組(アナ・ハベル)で、メフメト・アリ・ビランドの電話インタビューに答えた。続いて同氏はNTVのインタビューにも応じ、ノーベル賞を獲得した喜びを語った。しかし受賞に対する批判には触れず、次のように話した。
「これまで反論が起きなかったノーベル賞受賞の決定があったでしょうか。私は反論を前向きなものと考えています。ノーベル賞を政治的だと考える人々もトルコに一部いるのです。」

パムクは、フランスの「アルメニア人虐殺」否定処罰法の可決を間違ったものであると述べ、この決議に対しトルコは冷静にふるまう必要があることを強調した。「西洋人が思想の自由を擁護しなくても、我々は自らの思想の自由について譲歩すべきではありません。ノミを駆除するために毛布を燃やしてはなりません。(注:角を矯めて牛を殺す)」

■フランスの決定を誇張しないように

「この問題を必要以上に誇張すべきでないと考えています。フランスには尊敬すべき伝統があります。それは自由と批判精神です。物事に反対の立場をとり、そう考える自由を主張する作家たちがいます。これこそがフランス人が培ってきたもので、フランス文化を構成する一要素なのです。今回の決議は、思想の自由を擁護するフランスに反するものとなりました。恥ずべきもので、フランスにあるまじき行為です。その一方で、フランス人が禁止法を可決したからといって、我々も何かを禁止しなければならないということではありません。西洋人が思想の自由を擁護しなくても、我々は自らの思想の自由について譲歩すべきではありません。こういった理由からフランスの決定は大きな間違いですが、これを誇張するのはやめましょう。ノミを駆除するために毛布を燃やしてはなりません。」


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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:3696 )