作家らがオルハン・パムク氏のノーベル賞受賞を批判する共同声明(Yeni Safak紙)
2006年10月21日付 Yeni Safak 紙

作家のデミルタシュ・ジェイフン氏によって書かれた文書に、80人を超える作家と芸術家らがサインし、オルハン・パムク氏のノーベル文学賞受賞が、文学的価値をもたないことを主張した。映画愛好協会で行われた記者会見で、デミルタシュ・ジェイフン氏、ヒュセイン・ハイダル氏、オスマン・シャーヒン氏が共同声明を読み上げた。ジェイフン氏はパムク氏に与えられた賞について、「社会を搾取しやすくするために利用されるポストモダン・メディアという武器の一種」と定義した。

ジェイフン氏は、パムク氏へのノーベル賞授与がトルコ文学界を完全に無視することになったと主張した。そして近現代文学の代表的作家であるナーズム・ヒクメト、サバハッティン・アリ、オルハン・ヴェリ、オルハン・ケマルと大衆との断絶が目論まれていると訴え、ノーベル賞を「十字軍」にたとえた。ジェイフン氏は次のように述べた。
「アメリカ流のポストモダン小説でオルハン・パムク氏がトルコ文学を代表することは不可能です。なぜならポストモダン文学は、労働、自由、独立、近代化に反しており、 伝統主義の名の下に反動主義を擁護しているからです。この賞は断固としてトルコ文学に与えられた賞ではありません。オルハン・パムクに与えられた報酬です。」


Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:林 奈緒子 )
( 記事ID:3755 )