スペイン外相、包括的和平に向けてシリアとの協力を表明(アル・ナハール紙)
2006年10月16日付 Al-Nahar 紙

■ モラティノス外相「シリアは安保理決議第1701号の履行に向けて協力するだろう」

2006年10月16日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ダマスカス:ナハール紙】

 スペインのミゲル・アンヘル・モラティノス外相は、ダマスカスへの訪問の終わりに、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領および政府高官らとの会談に満足を表明し、シリアは中東における解決の一部であり、問題の一部ではないと述べた。

 モラティノス外相は、帰国前にダマスカス国際空港で開かれた記者会見で、「私のシリア訪問は非常に実りあるものであり、全中東地域に包括的な平和を実現する土壌を均すため、共に歩む政策を表明するものであった。また私は去る8月にあなた方に知らせたように、スペイン外交の見地からこの地域に平和を実現するための唯一の道は、対話の継続と主要当事者との連絡の遂行であると考えている」と述べた。また、「私はシリアが解決の一部であって問題の一部ではなく、地域の平和実現を望んでいるということをまったく確信しており、またこの目的を成功し実現するための唯一の道は、いまだにこの地域の安定に影響を与えている未解決の問題を克服するための話し合いと対話と議論である」と付け加えた。

 また外相は、「我々はシリアがヨーロッパ連合(EU)に現在よりもずっと近い関係になることを願っており、シリアとEUが常に共に尽力すること」に希望を表明した。

 またレバノンに関してモラティノス外相は、「我々はレバノン情勢に関しても話し合った。あなた方も知っているようにスペインは国連レバノン暫定軍(UNIFIL)へ参加している。我々はシリアから、国連安保理決議第1701号の履行において建設的な方法で協力したいという非常に積極的な返答を受け取った。また我々は、レバノン情勢を良い状況にさせるために様々な分野において協力するだろう」と述べた。

 またモラティノス外相は「パレスチナ・イスラエル問題の解決に向けての手続きを容易にするために、中東和平プロセスのもう一つのトラック[※シリア・トラック]を再開すること」について協議を行ったと述べ、「シリア・イスラエル関係の打開策が見出されなければ中東地域において最終的な平和はあり得ない」との見解を示すとともに、「我々は包括的な和平を必要としており、全ての当事者が和平交渉に加わらねばならない。シリアの親愛なる友人であるバッシャール・アル=アサド大統領とワリード・アル=ムアッリム外相および私が会談を行った全ての人々は私に対して、前向きで建設的なかたちで前進することへの真の願望と意思を伝えてきた」と語った。



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( 翻訳者:岡本亜有子 )
( 記事ID:3791 )