イスタンブルの共和国記念碑の自然劣化、補修へ(Hurriyet紙)
2006年10月27日付 Hurriyet 紙
タクスィム広場とイスタンブル両方のシンボルであり、1928年に立てられた共和国記念碑が時代とともに劣化している。
自然条件とイスタンブルの大気汚染が、記念碑の銅像とその土台をすり減らす原因だ。広域都市市長であるカーディル・トプバシュは、修復のためには金を惜しまない、と述べた。
歴史的・建築的にタクスィム広場のシンボルである共和国記念碑には、危険信号が出ている。1928年に完成した記念碑は、礎石が「うじがわいたチーズ」ともいえる劣化をみせ、石のブロックはそれぞれ分離し始め、銅像は酸化し、迅速な対応が求められる。
イスタンブル広域都市市長であるカーディル・トプバシュは、昨年記念碑をミーマール・スィナン大学美術学部との協力体制の下、修復すると発表した。またこの取り組みを大学教員にして、絵画と銅像博物館館長でもあるフェリト・オズシェン教授とその仲間たちが押し進める、と発表した。しかし会見後に記念碑の修復は何一つおこなわれなかった。
■花崗岩を用いた修復
フェリト・オズシェン教授は、すぐさま作業を始めねばならないとし、以下のように述べた:
「記念碑の銅像と造形部分に関しては大きな問題はない。ブロンズの美化は簡単なことだ。10日の間記念碑を覆って必要な作業をして、酸化(部分)を除けよう。毎年軟石鹸と水圧で造形部分は清掃できる。記念碑中の、ハルビエ(の方向)を向いている面の、分離した長方形状の緑色の石は取り替えられる。根本的問題は記念碑の土台のほうだ。
元来、礫岩を使用していたが、石の劣化が始まっている。見取り図の作成後、この石の代わりに自国産の、薄いピンク色の花崗岩を、オリジナルに忠実に新しい土台とし、すべて一新できましょう。1年半後に作業が終わり、記念碑委員会もこのような(修復)品を当然認めるでしょう。」
イスタンブル広域都市市長カーディル・トプバシュは、修復は遅延しているのであり、延期するのではない、と述べた。同市長は「大学からの報告を待っている。科学的方法で共和国記念碑の修復を行なう。このためには金を惜しまない」と語った。
(下略)
現地の新聞はこちらから
( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:3799 )