エチオピアとエリトリアの介入でソマリアが全面内戦の危機に(アル・アハラーム紙)
2006年10月28日付 Al-Ahram 紙
■ 8000人のエチオピア軍兵士が、ソマリアの「イスラーム法廷」軍兵士との戦闘のために集結
2006年10月28日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ワシントン、モガディシオ:諸通信社】
ソマリアにおける治安情勢の緊迫は悪化する一方の地域の人道状況に暗い影を落とし、ソマリア住民のケニア北部への集団退避の波が発生している。
この動きを受けて国連の極秘報告書は、目下の紛争に外国が介入することによってソマリアは、暫定政府軍と「イスラーム法廷」軍の全面戦争に陥る可能性があると警告した。またこの報告書によれば、暫定政府軍を支持する8000人のエチオピア軍兵士がソマリア領内に集結する一方、「イスラーム法廷」軍を支持するエリトリア軍2000人も集結していることが確認されている。
すでに国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、難民受け入れのためにケニア北部に設けられたキャンプでは、戦闘地域から避難してきたソマリア人難民を収容しきれないと発表している。同事務所が明らかにしたところでは、難民の数が16万人を越えているのに対し、キャンプは6万人までしか受け入れられないことから、新たな人道的悲劇が発生しうる状況となっている。
さらに同事務所は、難民の需要にこたえるための水、食糧、医薬品が著しく不足しており、3200万ドル相当の必需品を緊急に用意する必要があると述べた。
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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:3813 )