EU拡大担当オッリ・レーン訪土に冷ややかな対応 -最近の軍部発言が影響か(Yeni Safak紙)
2006年10月05日付 Yeni Safak 紙

 フランスのル・フィガロ紙は、欧州連合(EU)拡大担当オッリ・レーンが、アンカラで冷ややかな形で迎えられたことを明らかにし、「この原因は、欧州に対し攻撃を仕掛ける軍部である」と解説した。

フランスのル・フィガロ紙は、欧州委員会の拡大担当であるオッリ・レーンがアンカラで「冷ややかに」迎えられた、と伝えた。同紙は、レーンのトルコ訪問と最近(トルコ)軍部によるEUへの対立姿勢との(関連性を)評して、「レーンは、欧州に関しトルコ政界内で疑問が増していることと、EUが要求している改革に対ししだいに反発を強める軍隊の抵抗とに直面している」と解説した。

■問題山積の環境
ル・フィガロ紙は、レーンがトルコを再びEUの路線に乗せることを目指しているし、「レーン委員は、問題が山積しているところを訪問した。公正発展党政府(AKP)の要求を実行するための打つ手がもう無いようだ」と記した。

同紙は、欧州に対し軍部がまさに「攻撃」を仕掛けてきたとし、欧州委員会駐トルコ代表ハンス・ヨルグ・クレッチマーのトルコ国軍に向けた批判は、将官たちから厳しい批判を受けているとし、次のように記している。

「上級将校たちは、暗に政権にあるAKPのことを示唆しつつ、国を陥れようとする『反動的脅威』に対し『共和国の守護者』の役割を果たすとの発言を続けている。彼らによれば、AKP政府(の存在)とEUから要求されている民主主義改革は、等しく国家の基本原則を危険にさらしている。」

■訪問は悪影響
ル・フィガロ紙は、トルコの大統領選に言及し、イスラーム勢力の候補者が初めて大統領となる可能性についても注目して、レーンのアンカラ訪問が「悪影響」を与えたこと、「事故」を防ぐためにトルコ政府の後押しを呼びかけたことを記した。





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( 翻訳者:佐藤淳也 )
( 記事ID:3636 )