ユニセフ報告書:イランの子どもたちの状況について  ハムシャフリー紙
2006年10月08日付 Hamshahri 紙

2006年10月8日付け ハムシャフリー紙

【社会部】イランの子どもの置かれている環境には改善が見られるものの、いまだ多くの恵まれない地域において、子どもたちは好ましい環境にあるとはいえない。

 イラン・ユニセフは、《世界子どもデー》に寄せて、このように報告書に記した上で、「この重要な日は、単に遊ぶことが目的なのではなく、イランにおける子どもの環境改善について重要な成果が上がっているにもかかわらず、未だやるべきことが沢山あるという事実を想起するための良い機会でもある。実際、いくつかの重要な分野において、子どもたちは新たな問題に直面している」と報告した。

 国民統計が、たとえイランの子どもたちの環境について全般的に満足のいくものであると示しているとしても、この統計は、スィースターン・バルーチェスターン州などの貧しい地域で、多くの子どもたちが、低体重、栄養失調に見舞われているということをも示している。保健医療・医学教育省の行った調査によると、ケルマーン州では5歳以下の子どもの11パーセントが、低体重児であり、スィースターン・バルーチェスターン州では、この値は16パーセントにのぼる。これらの州や国の村落地域では、子どもの健康と衛生状態改善のために新たな措置を講じ、子どもの栄養失調を根絶しなければならない。
 
 イラン・ユニセフの報告には同様に、「少年の特別裁判に関する国際基準の紹介について、司法府や治安維持部隊(警察)が大いに貢献している」と記されている。これらの貢献の成果として、代替となる刑罰の適用や少年のための非司法手続き(非裁判手続き)の利用が挙げられる。

 また、イラン・ユニセフは、政府やNGOと緊密に連携しあい、国家レベル、地域レベルでのエイズ教育や村落地域の子どもたちの指導、および社会の栄養普及に関する各プロジェクトを軸に活動していることも伝えている。大学や宗教センターとの新たな共同作業もあり、私たちは、子どもの権利に関するメッセージが、イスラームの教義と一致するということを確信している。


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( 翻訳者:南 龍太 )
( 記事ID:3670 )