エジェヴィト元首相の葬儀(Hurriyet紙)
2006年11月12日付 Hurriyet 紙

トルコの英雄、ビュレント・エジェヴィト元首相の葬儀が昨日盛大に催された。葬儀には政府高官や市民も駆けつけ、彼の冥福が祈られた。5人の大統領、元首相ら、軍関係者が最後のお別れのため葬儀に参加した。トルコ各地から集まった市民らも、エジェヴィトの亡骸にカーネーションの花を投げかけ、スローガンを叫びながら、最後の旅立ちに向けて、彼のそばに集まった。

エジェヴィトが結成し、名誉党首を務める民主左派党中央本部より100羽の白い鳩が放たれ、彼の棺は党員たちの涙とともに見送られた。

GATA病院より受け取られたエジェヴィトの亡骸は、警察が付き添う中、9:10に民主左派党中央本部に運ばれた。途中、集まった市民らは亡骸に花を投げかけた。党の前に集まった何千もの市民は、「あなたのことをトルコ国民は決して忘れない」、「我々はともに成長した、親愛なるそして英雄たるエジェヴィトよ。君を決して忘れない」と書いた垂幕を携えていた。

党の前で行われた葬儀には、何千もの市民、北キプロス・トルコ共和国のラウス・デンクタシュ元大統領、元首相のうちタンス・チルレル、社会民主人民党のムラト・カラヤルチン党首、市民組織の代表者、多くの元大臣、国会議員らが参加した。デンクタシュの妻アイドゥン・デンクタシュも市民らとともに涙を流した。

1分ほどの黙祷のあと、民主左派党のゼキー・セゼル党首が哀悼の辞を述べた。「彼は独立と自由の敬愛者であった。彼は歴史であった、愛であった。真の愛国者、真の反帝国主義者、真の人民主義者であった。『抑圧するものでもなく抑圧されるものでもなく、正義による秩序』を唱える、ひとつのまさに高尚たることのシンボルであった。(80年)クーデターにたったひとりで耐え、逮捕され投獄されたが全く怯むことなく、発言を続けたのだ」

セゼルは、エジェヴィトの「明日何かが起こる。それはその静けさから明らかだ。荒野の馬や雲の流れから明らかだ。土中のモグラの掘りあとから」という詩の一節を読み上げた。

セゼルは次のように述べた。「確かに我々はエジェヴィトを失ったが、彼が語ったことがらは起こる、彼が想像したことが確実に実現される。我が党首、首相、わが師、わが指導者であり首領であるエジェヴィトよ、約束します。あなたが築いた民主主義的左派思想を、そしてラフシャン・エジェヴィトとともに結成した民主左派党をいつも守って行くことを」

セゼルの哀悼の辞が終わると民主左派党党員により約100羽の白い鳩が放たれた。エジェヴィトの霊柩車の横を歩きたいという参列者を警察は許可しなかった。横を歩きたがる民主左派党党員の前に警察はバリケードをつくって、霊柩車とほんの少数の党員が国会までついていくことを許された。

葬儀にはアンカラにいる大使のほぼ全員が参列した。アメリカ、アゼルバイジャン、オランダ、ドイツ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナは政府レベルの代表者であった。アメリカのエネルギー大臣補佐官のクレイス・セル、オランダ首相とコーハルス・アルテズ元上院議長も参列した。



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( 翻訳者:井上さやか )
( 記事ID:3882 )