ムバーラク大統領、フランス外相と会談(アル・アハラーム紙)
2006年11月13日付 Al-Ahram 紙

■ ムバーラク大統領、フランス外相とスーダン・レバノン・イラク・パレスチナ問題を協議
■ 会談後の共同記者会見にてアブルゲイト外相:「両国は共通の問題について見解が一致した」
■ ドストブラジ仏外相:「フランスは市民を殺害するあらゆる軍事行動を非難する」

2006年11月13日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

 ホスニー・ムバーラク大統領は昨日フランスのフィリップ・ドストブラジ外相と1時間半以上にわたる重要な会談を行い、チャド・中央アフリカ問題に加えてスーダン・レバノン・イラク・パレスチナ問題を協議した。

 アフマド・アブルゲイト外相は会談は極めて重要なものであったと説明し、「エジプト・フランス両国は、協議したあらゆる問題について見解が一致した」と明らかにした。

 ムバーラク大統領との会談後に行なわれたドストブラジ外相との共同記者会見でアブルゲイト外相は、「協議ではダルフール問題とその解決に向けた国際社会の努力、ダルフール住民と政府の関係を進展させるためにスーダン国内において採られるべき施策、この問題に対する国際社会の見解に焦点が当てられた」と述べ、スーダン政府と反乱勢力の間の争いを解決するための努力が進行中である点を指摘した。

本紙のムフタール・シャイーブ記者が取材に当たったこの会見でアブルゲイト外相は、「会談では、レバノンの状況およびレバノンが内乱に陥らないために取られるべき方策、イラクや中東の状況全般についても話し合われた」と明らかにした。またドストブラジ外相はムバーラク大統領の歓待を受けたことへの喜びの念を表明し、ムバーラク大統領とシラク大統領の個人的な関係の深さと、両国間に横たわる信頼を強調した。

ガザ地区北部のベイト・ハーヌーンで起きた虐殺に関しイスラエルを非難する国連安保理決議採択を妨げる拒否権をアメリカが発動したことへのフランスの立場を問う質問に答えてドストブラジ外相は、「フランスは常任理事国として他国の立場についてコメントすることはできないが、自国の意見を表明することはできる」と答え、「この決議への支持は自明のことだったとわが国は考える。イスラエルが治安維持と自衛の権利を持つことはもちろんではあるが、この権利は国際法の枠組内になければならないと信じている。フランスは市民を殺害し家屋を破壊する結果をもたらすあらゆる軍事攻撃を非難する。そのためにアラブ側が安保理に提出した決議案に賛成した」と述べた。またドストブラジ外相はダルフール問題に関するエジプトの提案を受け取り、両国は完全に意見が一致したと明言、「ダルフールの現状は行き詰った」と指摘した。


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( 翻訳者:新谷美央 )
( 記事ID:3898 )