UCLAでイラン人学生がカリフォルニア警察に暴力を受ける ハムシャフリー
2006年11月18日付 Hamshahri 紙
2006年11月18日付ハムシャフリー
【事件部】イラン系の学生がカリフォルニア警察によって暴力を受け、その様子がインターネットで流されたことが、アメリカの大学生や人権団体に大きな反響を呼んでいる。
火曜日(11月14日)夜11時半、カリフォルニアの有名大学(UCLA)の2名の警備員が、同大学図書館でパソコンのある席に座っていたイラン系学生のモスタファー・タバータバーイーネジャードさん(23歳)に近づき、彼に身分証の提示を求めた。しかし、タバータバーイーネジャードさんは勉学の最中であったため、身分証を提示しなかった。このことがカリフォルニア警察にとって大いなる醜聞のきっかけとなった。
警備員らが図書館を出て数分後、複数の警察官が図書館に入り、イラン人の若者に図書館から出るよう要求した。目撃者の証言によると、イラン人学生はDバッグをもって、出口へ向かおうとしたところ、複数の警察官のうちの一名が彼の腕をつかんだ。タバータバーイーネジャードさんは警官に腕を放すよう求めると、その瞬間警官の一人が彼に電気ショックを与えた。イラン人学生は地面に倒れ込み、うめき声をあげて、体の不具合を訴えた。
YouTubeというインターネット・サイトに投稿されたビデオ映像によると、タバータバーイーさんは警官らに、「愛国者法はこんなことをするのか?こんな風に悪しき権力を濫用するのか」と訴えているようだった。
このビデオ映像によると、警官らは数回にわたり、同学生に電気ショックを与え、暴力を振るい、その後倒れ込んだ同学生に対して起きるよう命じた。警官らはまたこの映像には、彼に抵抗するなと命じ、彼は抵抗などしないと叫んでいる様子が映っている。
このビデオ映像でさらに重要なのは、図書館に居合わせた学生らが警官らにこのような行為はやめるよう求めたのに対して、警官らは彼らを威嚇して「近づいたら電気ショックを見舞うぞ」と述べていたことだ。居合わせた学生の一人がカリフォルニア大学内の新聞に語ったところによると、彼が警官らに身分証の提示を求め、氏名を名乗るよう要求したところ、警官は電気ショック機で彼を威嚇したとのことである。
▼ 学生らによる抗議デモ
AP通信の報道によると、大学の警察官らはイラン人学生が図書館退出あるいは身分証提示の命令に抵抗したと主張している一方、目撃者らは彼が図書館を出ようとしている時に暴力にあったと証言している。
事件に関する映像が〔ネット上に〕公開されたことで、この事件はアメリカ、特にカリフォルニアで大きな反響を引き起こした。イラン系学生に対する暴力に抗議して金曜日に行われたデモで、UCLAの学生らは明日は我が身であると気勢を上げた。
ムスリム大学生協会会長のサビーハ・アミーン氏は、この事件に触れて、「学生らは自らの安全が脅かされていると感じている。われわれも安心していられない」と語った。
▼ 暴力を受けたのは東洋系の相貌が原因
大学側は、タバータバーイーネジャードさんがイラン人であったためにこのような事態に直面したわけではないと主張しているが、その一方で同学生の弁護士を務めるスティーヴン・ヤグマン氏は、このような対応がタバータバーイーネジャードさんにとられたのは彼の東洋人風の顔立ちのためだとの見方を示している。
ヤグマン氏によると、アメリカで生まれ、アメリカ市民の身分証を所有するタバータバーイーネジャードさんが〔大学図書館で〕身分証を提示しなかったのは、東洋人風の顔立ちのために警備員らに身分証の提示を要求されたと彼が考えたからだという。
イラン外務省報道官は、アメリカ警察によるイラン人学生に対する暴力を非難した上で、暴力を振るった人物らに対する処罰を求める発言を行った。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:3932 )