ローマ法王ベネディクト16世訪土時に、トルコ側要人は国外へ(Milliyet紙)
2006年11月21日付 Milliyet 紙
ローマ法王ベネディクト16世は、11月28日から12月1日までのトルコへの公式訪問の際に、文明間の融和という問題を主導する閣僚らとは会えないだろう。法王訪問の一週間前にして、アフメト・ネジュデト・セゼル大統領と会う以外に政府のどの要人と会見するかは依然未定である。
ローマからアンカラへ11月28日に訪れる予定の法王は、セゼル大統領による公式式典で歓迎されるだろう。アタテュルク廟も訪問する予定の法王は、その後宗務庁長官アリ・バルダクオールとも公式に会う予定である。
■首相も外相もいない
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、スペイン首相ホセ・ルイス・サパテロと共に「文明間の融和プロジェクト」の議長役を務め、海外におけるいかなる発言の場でも宗教間の対話と和解のメッセージを伝えるが、法王訪問の間NATO(北大西洋条約機構)の会議のためにラトビアに滞在する予定である。外務大臣アブドゥッラー・ギュルもラトビアの首都リガへ行くため法王の訪問の際アンカラにはいない。
■イスタンブル市長も海外へ
宗務庁に監督責任をもつ閣僚にして、文明間の融和プロジェクトの中で国際的な政治家から成る「賢人グループ」の共同議長を務めるメフメト・アイドゥン国務大臣も、ドイツへの公式訪問のため不在の予定だ。
バチカンの情報筋は、セゼル大統領とバルダクオール宗務庁長官との会合の後、バチカン市国大使館へ移動する予定の法王を政府のどの要人が訪問するかまだ知らされていない、と明らかにした。
アンカラに残る副首相メフメト・アリ・シャーヒンあるいはアブデュルラティーフ・シェネルが政府を代表して法王のもとを訪れることが期待されている。しかしこれは確定的なものではないことが明らかにされている。法王を空港で迎えるのは国務大臣ベシル・アタライになるだろう。
法王はアンカラのあと3日間イスタンブルに滞在する予定であるが、イスタンブル広域市長にしてAKP(公正発展党)党員であるカーディル・トプバシュ市長も多くの新聞記者を引き連れてブリュッセルにいる予定だ。
■緊急に会談を調整
こうした事態の推移(の判明)後、国際世論で醸成され始めた「法王から逃げている」という印象に不快感を示したエルドアン首相は、法王と会見するよう動き出したことが明らかにされた。11月30日リガから首相が帰国した後に法王と会うために、外務省関係者が予定の調整をしていることが明らかにされた。
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( 翻訳者:小野寺香織 )
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