■ レバノン大統領官邸周辺で抗議デモ
■ ピエール・アル=ジュマイエル工業相暗殺、ミシェル・ファルウーン元大臣に発砲
■ サアド・アル=ハリーリー議員、シリアによる暗殺作戦を疑う
■ ワシントン、事件を非難
2006年11月22日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ベイルート:マーヒル・ムカッリド】
昨日、キリスト教マロン派系カターイブ党の指導者であるアミ-ン・アル=ジュマイエル元大統領の息子であり、レバノン工業大臣であるピエール・アル=ジュマイエル氏(34) が、ベイルートの北、スィンヌ・アル=フィール地区で何者かの銃弾を受け暗殺された。一方別の事件で、ミシェル・ファルウーン前大臣がベイルートの事務所近くで銃撃された。
ムスタクバル運動のリーダーであるサアド・アル=ハリーリー議員は、暗殺作戦を実行したとしてシリアに直接疑いの目を向けた。同議員は議会の多数派とヒズブッラー、アマル運動との間にある現在の政治危機をめぐって記者会見を開いていたが、暗殺事件について知らされるとすぐに会見を終わらせて、このような事件が起きた今となっては話し合いの余地などないと断言した。
暗殺が公表されるやいなや、数百人のジュマイエル家支持者がバアブダー地区の大統領官邸に向かってデモを行い、親シリア派のエミール・ラッフード大統領に辞任を求めた。
この暗殺はレバノンにおける政治的緊張をさらに高めるであろうと予想される。アメリカ合衆国はレバノン工業相の暗殺を非難し、同事件をテロ行為であると評した。フランスのフィリップ・ドストブラジ外相は、レバノン工業相の暗殺をレバノンの安定を揺るがす新しい挑戦であるとフランス国民議会を前にした声明の中で述べた。またシラク大統領は声明の中で同事件を非難し、犯人を追跡し処罰することを望むと述べた。
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( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:3963 )