宗務庁長官、ローマ法王との会談を前に談話:「断固たる態度は崩さない」(Hurriyet紙)
2006年11月25日付 Hurriyet 紙

宗務庁長官のアリ・バルダクオールは、ローマ法王ベネディクト16世とおよそ40分ほど続くであろう非公開の会談で議題となりうることを、本紙に明らかにした。

バルダクオール長官は、法王がドイツのレーゲンスブルク大学で、東ローマ(ビザンツ)帝国のマヌエル2世パライオロゴスの言葉から引用した「ムハンマドは説いた信仰を剣の力で広めようとしたこと以外に新たに何をもたらしたのか」という言葉に触れ次のように語った。

「宗務庁として、イスラムの信仰と我々の国民的・精神的価値観に関して間違った見解が唱えられた際、こうした発言をしたのが法王であろうと、キリスト教徒であろうと、イスラム教徒であろうと、政治家や著名な作家であろうと誰であろうとも、我々が正しいと理解しているところを伝えるし、断固たる態度は崩さない」と語った。さらに長官は、以下のように述べた。

■知性と知識

イスラム教に関する法王の評価について、法王の誤った発言に対して必要な返答は、一部感情的なものを伴うが、それ以上に知性と知識に基づいて行われるべきである。そして、我々にはこの用意している。

■常識の範囲で

話し合いを持つ人物の見解に我々が同意するかしないかは別の問題である。しかし、来た客を手厚くもてなすこと、常識の範囲内でホスト役を務めることも別の問題である。ただ、正論を述べることは、丁重な待遇と礼儀に最大限の注意を払うことへの障害ではないのである。

■トルコの紹介

世界の目は宗務庁に向くだろう。我々は、法王を国家元首としてではなく、一人の聖職者として受け入れる。この会談では、トルコのイスラム教徒の特異性と独自性と、信仰生活が信仰・国家・社会といかに関わっているかという相違面を、世界へ説明する機会が生じることとなろう。そのため、訪問はトルコの正しい姿の紹介のために用いられねばならない。

■宗教的対話

我々は宗教と関わる機関である。宗教的知識と義務(といった話題)が、対話のうちに(おこなわれる)会談が実現するだろうと思う。過去に逆戻りするとは思わない。



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( 翻訳者:古瀬 由加里 )
( 記事ID:3970 )