レバノン各派協議会、閣僚数と大統領問題めぐり難航(アル・ナハール紙)
2006年11月08日付 Al-Nahar 紙

■ 嵐のような協議、明日まで延期を余儀なくされる ジュンブラート議員、国際法廷の空中分解に警告
■ 多数派勢力「選択肢は全閣僚数の3分の1を反対派に明け渡すことなく内閣を拡大するか、ラッフード大統領辞任後に新内閣を樹立するかのどちらかだ」

2006年11月08日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 レバノン各派協議会の昨日の会合は嵐のような対立が支配的で、けっきょく会合は延期されることになった。明日協議を再開する前に、今日一日は小休止をとることが不可欠のようだ。ヒズブッラーは全閣僚数の3分の1の獲得に固執し、ナビーフ・ビッリー国会議長は政府が「3分の1プラス1の原則に基づいて成立していた」かつてのありようへと戻すという観点からヒズブッラーを支援している。それに対して多数派勢力の主要人物すべてが「少数派は大統領だけでなく、政府をも牛耳ろうとしている」「解決は先ず大統領の進退問題から始まる」と主張し、現在の政府は3分の1プラス1の存在を前提に組織されたわけでは全くなかったことを指摘している。そうした双方の立場の間で、相互理解の架け橋が失われていることは明らかである。

■ 3・14勢力の読み

 3・14勢力のある中心的人物は本紙に対して今夜、各派協議会の第二章における出来事を概観して「ジレンマがあるのだ。その証拠に、論争が白熱してから30分間にわたって会議は中断した。協議の参加者たちが席にもどった時、もはやあまり話すことがなくなり、それゆえ協議会のまとめ役であるビッリー国会議長は協議を木曜日に延期した」と語った。

 この人物の予測によれば、木曜の会議、金曜の午後と土曜の午前中に行われる予定の会議への前置きとして国会議長が設けた補足的な協議が今日始まるという。

 また「[3・14勢力は]唯一の解決策は(多数派勢力が)全閣僚数の3分の1を譲り渡すすることなく内閣を拡大することか、エミール・ラッフード大統領辞任の後に新しい内閣を樹立することだと考えている」とのことだ。

 また、アミーン・アル=ジュマイエル元大統領[※1982-88]はスレイマーン・フランジーヤ元大統領[※1970-76]の任期の終わりの1976年のように大統領選挙を早期に前倒しして行うことを提案したという。当時、イリヤース・サルキース元大統領[※1976-82]は大統領就任の数ヶ月前に選出されている。しかしこの提案については、反対派勢力の側から異論があり難題が多くあるだろうという。

(後略)


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( 翻訳者:田中裕子 )
( 記事ID:3981 )