2005年アクセスランキングトップ10、最も注目を集めたニュースは・・・(Milliyet紙)
2005年12月31日付 Milliyet 紙
日々の出来事をフォローしたり、新聞を読むためにインターネットを使う人の数は毎日増加している。そのため、インターネットでどの記事が一番読まれているかということは、ますます重要になってきている。トルコでもっともアクセス数が多いニュースのサイトはこのミッリイェトである。このサイトの管理者グループと会い、今年どのニュースが最も読まれているかを教えてもらった。ちまたでとても話題になっているテーマはこのリストでも上位にあげられている。たとえばEUとの加盟交渉開始日程であった10月3日の記事や、オルハン・パムクの裁判、トルコ対スイス戦が終わったと同時に勃発した喧嘩、マラトゥヤの児童養護施設における虐待の映像、法務省の建物の前で起こった自爆テロなど・・・雑誌のトップを長い間飾っていたガムゼ・オズチェリキに対する暴行事件や、アタ・チュルクの死亡というニュースも大きな関心を引いた。予想外にランクインしたのはスペインのエロティック映画祭、ヴィルダン・アタセヴェルについてのルポルタージュ、「蘇った死体、イマームも怯えた」というニュース。さあ、以下はインターネットを使う人たちが2005年にもっとも気になったニュースである・・・
〔注:これまでの掲載記事から出来事のあらましがわかるものについては、関連記事のURLを掲載しますのでそちらをご覧ください〕
1.EU加盟交渉:困難とハッピー・エンド
〔関連記事〕
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2005104_994.html
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2005105_990.html
2.W杯予選プレーオフでトルコ敗退
〔関連記事〕
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News20051215_1512.html
3.児童養護施設での虐待
マラトゥヤ児童養護施設の職員たちが、0~6歳の身寄りのない子供たちに行った虐待の映像はトルコ中を震撼させた。問題の養護施設では46人の子供たちが収容され、国の保護下に置かれている。そこの職員が子供たちに行ったひどい扱いが、スターテレビの「解読」というテレビ番組で放送されるや、大きな反響を集めた。隠しカメラの映像は、女性職員の一人が、言うことを聞かない子供のわきの下をつかんで部屋から出し、しばらく殴った後またわきの下をつかみ投げているという映像であった。いたずらをした二人の子供の罰は「頭をぶつけ合うこと」。女性職員たちは殴るときサンダルや棒を使い、他にも口では言えないようなひどいことをしている。また、子供たちをお風呂に連れて行き熱湯をかけ、「悪い子たち」の頭をたらいで殴っていた。虐待の理由は、「窓から外を見る」「うるさい声でしゃべる」「職員の言うことを聞かない」といった「重罪」だそうだ。
〔関連記事〕
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2005111_1205.html
4.オルハン・パムク裁判
〔関連記事〕
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News20051016_1100.html
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News20051211_1482.html
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News20051213_1504.html
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News20051216_1519.html
5.ガムゼ・オズチェリキ事件
まず、意識を失った女性をレイプしているビデオの映像がインターネットで出回り始めた。この女性がガムゼ・オズチェリキであるという噂がささやかれだした。23歳の女優はこれをはじめは否定していたが後に認めた。法医学局も、ビデオの映像に特徴がはっきり写っている男性が、オズチェリキの昔の恋人のギョクハン・デミルコルであると明らかにした。この元バスケットプレーヤーのパソコンの中には、幼児や動物もののポルノが入っていたことも報告されている。デミルコルは現在懲役に服している。他方オズチェリキは、事件が発覚したころに破局を噂されていた恋人のメフメト・ムトゥルと婚約した。
6.スペインでエロティック映画祭旋風
スペインではエロティック映画祭が10月1日に開始された。毎年行われるこの映画祭ではセクシーなダンサーがストリップショーを行い、注目を集めた。さらに映画祭では関心の高い人々のためにあらゆるタイプの性に関する商品も売られた。
7.法務省で自爆テロ
警察が2年間捜索していたエユプ・ベヤズは、7月1日の朝に、法務省の建物に入った。X線検査にひっかかりパニックに陥ったベヤズは、腹に巻いた爆弾を爆発させようと信管に火をつけた。信管には引火したにもかかわらず爆弾は爆発せずに、ベヤズを捕まえようと上から飛び掛った警備員たちが手錠をかけた。しかしベヤズは逃げ、警察が打った鉄砲の弾にあたり地面に倒れた。しばらく横になっていた後立ち上がろうとしたベヤズを警察が殴り、ベヤズはそのまま死んだ。
8.セムラ夫人の息子アタが死んだ
アタ・チュルク(24)は、「私のお嫁さんになってください」というタイトルのテレビ番組に出演し、同出演者シネムとの大恋愛で一躍有名になった。しかし母セムラ・ユジェルの反対にあってシネムとの結婚をあきらめた。そのアタがアダナのホテルの一室で死体となって発見された。最初の報道では急性アルコール中毒で死亡したとされたが、検死の結果麻薬で死んだことが明らかになった。このため、コンテスト参加者は外出禁止となり、コンテストのために参加者たちと一緒に来た有名人たちも尋問された。
9.「私はあなたたちのマリリン・モンローになるわ」
ヴィルダン・アタセヴェルは「女性が望むのなら」という連続ドラマで人気を得た。その後、「二人の若い女」という映画の監督のクットゥルウ・アタマンは、ハンダンという役のため彼女を選んだことでさらに人気が高まった。アタセヴェルはその映画の演技でベステ・ベレケットとともにアンタリヤ映画祭最優秀女優賞を獲得した。TVドラマで有名になるや、アタセヴェルのヌード写真や、彼女の寝室の様子がウェブカメラで撮影され、インターネットで公開されていたことが再び報道された。役中の彼女のセリフには、次のような言葉がある。「ヌードだけでは有名になれないわ。でもマリリン・モンローだってこんな風に始まったのよ。私もあなたたちのマリリンモンローにだってなれるんだから」
10.蘇った死体、イマームも怯えた
ジェイハンに住んでいる45歳のアデム・ユルドゥルムは、断食祭のときに心臓発作を起こし病院に運ばれたが、助からなかった。埋葬の前、イマームのアフメト・キュルチュルは遺体を洗った。すると体にかけられた熱湯に反応して突然ユルドゥルムは動き出し、もう一度病院に運ばれた。しかし搬送される途中で心臓が再び止まり、電気ショックを施したが効果はなかった。20年間イマームをしているキュルチュルは「こんなことは初めてだ。ぎょっとしたよ。二度目に体を洗ったときには故人の親戚に付き添ってもらった」と語った。
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( 翻訳者:近岡 由紀 )
( 記事ID:1623 )