キプロス開港問題妥協案への野党CHPの批判演説(Hurriyet紙)
2006年12月10日付 Hurriyet 紙
共和人民党(CHP)のデニズ・バイカル党首は、政府のキプロス政策がロンドン・チューリッヒ条約の終結をもたらすことになると主張し、たとえこの代償を支払ってもトルコのEU加盟は実現しないであろうと話した。
バイカル氏はヒュッリイェト紙に以下のように語った。
軍部を維持できなくなる
「政府の今の方針ではロンドン条約もチューリッヒ条約も維持できなくなる。これらの基はすべてなくなり、ただギリシャ側のキプロスが認知されるだけとなる。軍部の維持も困難になるであろう。政府のこの方針はアンカラ議定書が適用されることを意味する。そうなればおしまいだ。キプロス問題はバラバラにではなく、全体を捉えて解決すべき問題だ。開港問題で妥協すれば、とたんに一切の主張、異議を唱える権利を失うだろう。トルコはEUに加盟できていないがキプロスは加盟した。今後、キプロスは我々の手から離れ、しかし我々はEUに入れない、ということになりかねない。キプロス問題で主張を退ければEU加盟が実現するのか?いや、そうではない。」
また昨日、退官将校協会の集会センターでの承認式のあと以下のように話した。
「首相はブッシュ大統領やカラマンリス首相と協議するばかりで、幕僚総長や第一野党との話し合いが必要だとは考えていない。このような状況は不自然ではないか?認められてよいのか?政府はEUとの「閉鎖的な」関係に陥っている。(妥協案の)目的は、北キプロス・トルコ共和国の孤立化をなくし、港の封鎖を解除することよりも、EUのトルコにたいする批准を排除しようとするものである。」
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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:4092 )