エルドアン首相反論「大統領府にいちいち了承もとめない」(YeniSafak紙)
2006年12月10日付 Yeni Safak 紙
キプロスに関する提案に関し「知らなかった」という発言に反論したエルドアンは、「口頭の協議事項について大統領府にいちいち了承を求めない、書面上になればもちろん話は別だが」と述べた。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、(南)キプロスに港や空港をトルコが開港するという提案に関しおこなわれた批判に激しく反論した。エルドアン首相は次のように述べた。
「我々は単なる口頭協議に関しても大統領府に了承を求めるのか、あるいは関連組織に了承を求めるべきなのか?悪く思わないでほしいが、トルコ共和国政府には恐らくいくつかの伝統がある。われわれはこうした事案を口頭で議論する。しかしそれがもちろん書面になってから大統領府に了承を求める。そしてその時、関連組織や機関に事案に関し書類上で検討を求める。」
エルドアン首相は、アフヨンカラヒサル訪問の2日目に、あわせて32施設の開所式をおこなった。
■ 北キプロスにとっても利益
エルドアン首相は、「参謀総本部や大統領府に了承が求められなかった」という批判に反論した。首相は次のように述べた。
「フィンランドはEU議長国としていくつか提案をおこなった。この提案に関し、口頭で検討をおこなった。こうした単なる口頭協議事項に関しても大統領府に了承を求めなくてはいけないのか?または関連組織に了承を求めるべきなのか?悪く思わないでほしいが、トルコ共和国政府のトップに立つものが今までに築いてきた伝統があるだろう。我々は提案事項を口頭で検討したが、事項が書面になった時、もちろん大統領府に了承を求める。そして関連組織や機関と書面上で検討をおこなう。我々の原則は何かと言うと、利益を得ることだ。(我々の提案で)我々は利益を得る。我々の反対者たちも、北キプロスも、南キプロスも同様であろう。北キプロスが利益を得ずして、南キプロスが利益を得るのを認めるわけにはいかない。」
■ 国民を混乱させないでほしい
エルドアン首相は、「北キプロスを売りつけるのだ」という主張にも反論し、次のように語った。
「現在、EU加盟についてぞんざいに語る連中がいる。根本的な反対意見や、細部に関わる反対を口にする連中だ。キプロスを売り渡したと、手放してしまったと連中は言うが、公正発展党が政権を取ってから、北キプロス・トルコ共和国は今までにないほどの高い評価を得たのだ。」
首相は、北キプロス・トルコ共和国のラウス・デンクタシュ元大統領のことも厳しく批判しながら、以下のように語った。
「デンクタシュ氏は、大統領時代、トルコ以外の国で大統領の扱いで招待を受けただろうか?親愛なるタラート氏は、パキスタン大統領により同国に招待された。タラート氏はアメリカをはじめ、多くの国の外務省から(正式に)招待を受けた。我々は彼を尊敬している。だが、どうか今はトルコに来て選挙の宣伝活動をして国民を混乱させないでほしい。やるなら自国でのキャンペーンをしてほしい。」
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( 翻訳者:井上さやか )
( 記事ID:4093 )