欧州行き列車にブレーキ! -EU外相、トルコEU加盟交渉で8項目の凍結を合意(Radikal紙)
2006年12月12日付 Radikal 紙
EUは、トルコが関税同盟追加議定書に応じて港を南キプロス側に開港していないことについて、トルコ政府を怒らせないよう配慮した決定を下した。欧州委員会の勧告に応じて期間議長国のフィンランドが提案したトルコについての決定は、昨日(11日)の外相会議でキプロス共和国、ギリシャ、オーストリアそしてオランダの反対によって9時間の交渉がなされた結果承認された。
■決定の概要は以下の通り
35の交渉項目のうち8項目の交渉を凍結すること、準備が整っている項目については交渉を続け議定書の履行完了まで中止しないこと、議定書の履行は委員会の2007年、2008年そして2009年の進行報告書によって管理され、EU理事会が進行具合を審査すること。2005年9月21日のEU宣言もふまえ、トルコが「キプロスを承認し関係を正常化すること」が言及された。トルコ政府が北キプロス・トルコ共和国に対して、分断を解消する目的で港と空港各一ヶ所を一時的に南キプロス(キプロス共和国)へ開港するよう申し入れを行ったことは言及されなかった。
■北キプロス・トルコ共和国はドイツに預けられる
このようにトルコを3年近く続くプロセスに組み込むEUは、他方でキプロスにおいて国連の枠組みに沿った解決策についての期間議長国フィンランドの声明を発表した。年明けから北キプロス・トルコ共和国への分断状態を解消させる為の準備に取り掛かる。南キプロス―ギリシャ側の反対の為、トルコについての決定が盛り込まれる首脳決議の公式発表の中に、国連への言及はなされなかった。英国、スウェーデンそしてベルギーの圧力で、北キプロスへの分断軽減に関しては2007年1月のドイツの期間議長国就任と同時に調査を行うことで同意した。ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー外相は、南キプロスから、EUと北キプロス間の自由貿易に対し拒否権を廃止する保証を得たと述べた。しかしながら南キプロスのヨルゴス・リリカス外相はこれを認めず、「我々の拒否権は保留されている」との脅迫をちらつかせた。
■正式な期限は課されていない
南キプロス、ギリシャ、オーストリアそしてオランダは、交渉を凍結する項目数を増やすこと、そしてトルコに対してトルコの港開港に正式な期限を課すことを要求したが認められなかった。フィンランドは、木曜日に始まるEU首脳会談がトルコの議論で持ちきりの首脳会議になることがないよう要望を出した。昨日(11日)の記者会見でオッリ・レーン欧州委員会拡大担当委員は次のように述べた:「決定は、委員会の勧告に完全に沿うものです。公正で、細部まで考慮された上で成された決定です。トルコの義務履行が実を結べば、交渉再開への道は開かれます。決定は相互の利益にかなうものです。」
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( 翻訳者:新井仁美 )
( 記事ID:4109 )