加盟交渉一部凍結決定にエルドアン首相:「EUの不当行為」(Radikal紙)
2006年12月13日付 Radikal 紙
首相は、「北キプロス・トルコ共和国(KKTC)に対する経済制裁解除の約束を実行しないEUは、港湾問題で不当な行為を働いている」と語った。ギュル外相は「この問題はEU側のビジョンの欠落を示している」。
タイイプ・エルドアン首相は、トルコのEU加盟交渉についてのEU外相理事会での決定を、「不当である」とコメントした。「この決定は、トルコーEU関係が到達したこれまでの合意とは合致しないものだ。EUと共に決めた改革目標にも矛盾する」と語り、改革は断固として継続することを強調した。エルドアン首相は公正発展党(AKP)党会議で、12月14日から15日のEU首脳会議に提出されるトルコの加盟交渉一部凍結の決定について次のようにコメントした。
厳しい試練:行き詰まりを打開しようとする我々の努力にもかかわらず、トルコ―EU関係は厳しい試練に直面している。改革はトルコ国民が最高の水準に達するよう行った。改革プロセスはこれまで同様に断固たる態度で推進する。
約束:追加議定書でトルコに不当行為がなされた。EU内の我々の友人も認めているように、実行されていない約束がある。トルコは追加議定書の実施を請合えば、KKTCへの制裁も解除されると考え行動したというのに。
今後も変わらない:当初から、トルコはKKTCに対する制裁が解除されない限りは、単独で踏み出さないことを表明していた。今後もその考えを変えることはない。
ギリシャ系住民は利益を享受している:キプロス問題の包括的解決の場はEUではない。しかし今回改めてわかったように、ギリシャ系住民とギリシャ側は問題が未解決であることによって利益を享受している。
EUは「うんざり」:この外相理事会でEU自身も証明している。『もう我々もうんざりだ』と。しかし世界には言わずにいるのだ。
■「関税同盟というゴールを浴びた」
アブドゥッラー・ギュル外相は、加盟交渉一部凍結の決定は、「EUのビジョンの欠落を示している。しかし加盟交渉の道は断たれたわけではない」とコメントした。ギュル外相は、「比較的良い点」として、EUとの話し合いが継続中であることを強調した。「EU首脳陣は首脳会談までに変化しうる。しかし後退は不可能だ。8 人の首脳はプロセスに大した影響を与えることはない」と話した。外相は、「これは心理戦だ」とコメントし、「KKTCに対する制裁解除を期待して港湾を一時的にギリシャ側(キプロス共和国)に開放する」提案を行わなかったとしたら、更に悪い結果を招くことになっただろう、と述べた。港湾の開放に関する批判について聞かれると、「説明すべきことは多々ある。しかしトルコ外交を挫折させないことが必要だ」と語り、論争を避けた。そして、「我々は本当は、関税同盟に加わった時にEUのゴールを浴びてしまったのだ」と表明した。
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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:4119 )