イスラエル当局、東エルサレム選挙区へのハマスの参加を禁止(アル・ナハール紙)
2006年01月16日付 Al-Nahar 紙

■ イスラエルは東エルサレムでの選挙を容認
■ ハマスは立候補を否認されたにも関わらず、選挙活動を継続

2006年01月16日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 イスラエルの閣僚会議は昨日、週例会議において、今月25日に実施される予定のパレスチナ立法評議会選挙に東エルサレム住民の参加を容認することを決定した。しかし、イスラム抵抗運動「ハマス」が同地区の選挙立候補者名簿に候補者名を記載することは許可しないと述べた。一方ハマスは、候補者および活動家10人が拘束され選挙事務所が閉鎖されたにもかかわらず、占領下の東エルサレムでの選挙活動を継続すると応じた。

 あるイスラエル高官は、閣僚会議はアメリカからの圧力を受けて、東エルサレム市での投票禁止解除に全会一致で同意したのだと語った。そして、イスラエルのエフード・オルメルト首相代行は東エルサレムにおける限定的な選挙実施を許可するよう閣僚会議に求めていた。

 パレスチナのサーイブ・オライカート交渉団長は、ハマスの候補者を東エルサレムから締め出したことを批判し、中央選挙委員会に名前が登録されているすべての政党と候補者は、ヨルダン川西岸、ガザ地区、東エルサレムでの選挙活動を行う完全な権利を有すると述べた。

 ハマスの広報担当者サーミー・アブー・ザフリーは、「ハマスの選挙活動禁止や候補者の逮捕に見られるように、イスラエルからの明らかな干渉があるが、私たちは当然、選挙活動を続ける」とコメントを発表した。そして「ハマスは支持者と候補者に対して、選挙での彼らの役割を果たし、エルサレムでの占領者の決定に立ち向かうように呼びかけた」と語った。また、ハマスは「得られるすべての機会と手段を用いてエルサレムでの選挙活動を継続するだろう」と述べ、「イスラエルの干渉はハマスの活動を妨害し、選挙におけるハマスの勢力を弱体化させる試みとして行われたが、ハマスはこの妨害の決定に挑み、街頭へ出て可能なすべての手段をもって宣伝活動を行うだろう」と表明した。

 イスラエルの決定が公表されてから1時間もしないうちに、イスラエル警察がエルサレム旧市街のアスバート門の近くでハマスの宣伝活動をしていた活動家6名を拘束した。そのうち4名は著名な候補者であり、その1人はハマスの全国区の候補者リストの第2位に記載されているムハンマド・アブー・ティールであった。

 そして警察は東エルサレムにあるハマスの選挙事務所本部に押し入ってこれを閉鎖し、そこにいた4名の活動家を拘束した。

 エルサレム選挙区からは、パレスチナ立法評議会の6議席(うち2議席はキリスト教徒)が選出される。ハマス系の立候補者名簿「変化と改革」リストには、この選挙区からは候補者4名が記載されている。イブラヒーム・アブー・サーリム、ムハンマド・タウティフ、ワーイル・アブドゥッラフマーン、アフマド・アトワーンである。

 辞任したイスラエルのスィルヴァン・シャローム内相は、「つまり、聖なる都市から、議会でハマスを代表する議員4人が選出されうるということだ」と述べて政府の決定に激しく抗議した。シャローム内相は、世論調査によればハマスの人気は上昇しているため、エルサレムにおけるキリスト教徒枠以外の議席はハマスが獲得するだろうと予想している。

 ハマスのムシール・アル=ミスリー広報担当は、ハマスの候補者の拘束は「明らかな干渉であり、選挙活動を破壊するものとみなされる。私たちは、イスラエル占領当局によるこれらの明らかな妨害活動を中止させるよう国際社会が断固たる姿勢をとるよう求める」と述べた。しかしミスリーは、候補者の拘束やハマスの選挙活動への妨害の影響は小さいと評価し、「ハマスには、草の根の存在感と人気がある。変化と改革に邁進するパレスチナ人の意志の前には、シオニストによるこのような試みのすべては取るに足らないものとなるだろう。このパレスチナ人の意志こそが、ハマスが立法評議会選挙の選挙戦を戦う際に依拠する基盤である」と語った。

 またミスリーは、「エルサレムでハマスの候補者3名が逮捕されたことは、シオニストの占領当局が謳いあげている民主主義の意味を確認させるものである。つまりそれは、イスラエル側の基準に基づいて仕立てられ、その利益に調和するものでなければならないということだ」と述べ、「私たちは選挙のルールを確立するために活動を続ける。ハマスを含めた我々パレスチナ人民の各勢力は、イスラエルの恐喝行為にもかかわらずさまざまな方法で選挙の宣伝活動を行う能力を持っていると私は思う」と付け加えた。

 立法評議会選挙に初めて参加するハマスは、全国区59名の候補者と地方区56名の候補者を擁立し、無所属の候補者10名を支援している。立法評議会の議員定数は132名である。



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( 翻訳者:寺嶋直之 )
( 記事ID:1751 )