作家ヤシャル・ケマル、仏誌が選ぶベスト40に(Radikal紙)
2006年12月23日付 Radikal 紙

フランスの最も著名な文学雑誌のひとつ、リテレル誌は、ヤシャル・ケマルが1982年に出版した『蛇を殺すなら』という小説を、過去40年のベスト40冊に選んだ。同誌は創刊40周年を、「文学の40年間」というタイトルの特別号で祝い、この号では、1966年から2006年の間に出版された最良の40冊を選んだ。

ヤシャル・ケマルは、そのリストにガブリエル・ガルシア・マルケス、ギュンター・グラス、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、ルイ・アラゴン、マルグリット・デュラス、オクタヴィオ・パス、ウンベルト・エーコなどの、多くの著名な作家を連ねる誌上で、「最も有名なトルコ人作家」として選ばれた。「彼の著書では自然が重要な役割を果たしており、彼の生まれ育った地であるチュクロヴァを、著名な文学の舞台とした」と解説されている。

また、ヤシャル・ケマルが伝統的な恋愛小説家らの(作品の)恩恵を受け、セルバンテスとスタンダールからも影響を受けていることが述べられている。テュルカン・ショライによって、映画にもなった『蛇を殺すなら』は、外国語で出版された時も大きな反響を受け、好評を博した。『ワールド・リタラチャー・トゥデイ』は、この本を「迫力ある創造的エネルギーが引き出した、簡明な短編小説」と評している。一方で、『ザ・リスナー』は、「ヤシャル・ケマルの芸術(的作品)は、時に苦しみで、時に詩的技法で鋭く、荒々しく、抑制的で、そして激しく色塗られている」と評価した。


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( 翻訳者:林 奈緒子 )
( 記事ID:4195 )