アルンチ大国民議会議長、大統領選に国会議員367名の出席は不要と主張(Radikal紙)
2006年12月29日付 Radikal 紙

 ビュレント・アルンチ大国民議会議長は、国会議員367名が本会議に出席しなければ大統領選挙は実施不可能とするサビフ・カナドオール元検事長の主張に対し、「憲法ならびに大国民議会の内規に反している」と述べた。アルンチ議長は、「国会議員以外の人が選ばれる可能性は100万分の1以下である。大統領には現役の政治家が就任すべきでないと言うのであれば、答えは明白だ。」とコメントし、自分自身のことを明示した。憲法によればアルンチ議長は、大国民議会で現在、政治活動を行っていない唯一の人物で、投票する権利すら持たない。アルンチ議長はNTVの質問に答え、立候補するかしないかについては4月16日に発表することを明らかにした。同議長の見解は次のとおり。

■ 元検事長の主張をくだらないとは言わないが

  カナドオール元検事長の発言について調査する必要などありません。私は非常に驚きました。一部の人々は元検事長の発言を「くだらない」だとか「馬鹿げている」と言ったそうです。私はそういうことは言いませんが、彼の主張が間違っており、憲法、法、大国民議会内規に反していることを申し上げたい。このような極端な考えがどうして最高裁判所の共和国検事長をつとめた人物の手によって書かれるのでしょうか?カナドオール元検事長によれば、現国会は大統領を選出すべきではなく、そして大統領はまちがっても公正発展党内から選ばれるべきではない、とくに現首相が選ばれることがあってはなりません。元検事長はこの件に関する論拠を見つけなければならないと感じていて、思いもつかないような主張をしていますが、論拠はひとつずつ論駁されています。

■ 184名の出席で十分

 政治家たちがこの議論に入り込む必要はありません。そんなことをしたら結局、皆が笑うだけでしょう。大統領選挙を始めるとして、そのときに184名が出席していれば私は本会議を開会します。本会議場に503人いる場合でも、私にとって重要なのは184名がいて本会議を開会できるかどうかです。投票を行い、367票以下であれば再投票を行います。その後は276票で決定します。20日の間に実施する4回の投票で276票を確保できなければ、その後については明白です、大国民議会総選挙となります。

■ 共和人民党が参加しなければ

 この議論は4月16日までの間に、さらに他の点についても論じられるだろう兆候を示しています。このような選挙が行われた場合、憲法裁判所に行くこと、そしてこれを取り消させることも出来なくなります。強制的にこの問題を袋小路に押し込めてしまいたいと望む者達に、少しは正義、見識、そして法的論理について考えて欲しいと思います。本会議場に誰が入り、誰が入らないのかということは我々には関係ありません。本会議場にいる議員がどの政党に属するかといった視点でも見ません。投票を開始し、投票結果でこの数字を満たせば、その人物が大統領に選ばれます。「私は本会議場に入室しなかった。抗議したのだ。」と言う者は、このセリフを一生言っていればよいのです。まったく重要性はありません。憲法の視点から言えば、全く価値がないのです。

■ 非国会議員から候補者は選ばれない

 何人の候補者が出るのかは我々には分かりません。共和人民党が110名の署名を集め、外部から候補者を立てる可能性があります。現国会が外部からの候補者を選ぶだろうか、選ばなければならなくなるだろうか?現時点ではこういった可能性は100万分の1以下であることは明白です。しかしながら(共和人民党は)次のことをいう必要があったのに言いませんでした。
「大統領職は、絶対的な公平さが求められる職である。大統領は国家の結束の象徴であり、トルコ国民を抱擁する人物であり、そうすることのできる人格である必要がある。大統領たるもの既に政治家として活躍し、疲れ果てたような人がなるべきではない。」
このように論理的で筋の通ったことを(共和人民党が)言うのであれば、これに返答することも可能です。我々の政権が引き続き与党であれば、立候補するかどうかを4月16日に発表する予定です。この件は非常におもしろいことになってきたので、新たな憶測を生まないと分かっていれば、もっと色々なことを話すのですが・・・。同じことをエルドアン首相もやり始めています。立候補の届出受付が始まるのは4月16日です。4月16日以降に立候補するかどうかについて一言申し上げるつもりです。

■ 公正発展党が選ぶ

 エルドアン首相は、自身の政党から大統領を出せる政党党首として調整作業を行う予定であると発言しました。魅惑的なキーワードは「調整」です。カナドオール元検事長やテズィチ高等教育機構理事長が調整という言葉から考えることは、「あなた方は強力な与党になることはできても、完全ではありません。あなた方の中から大統領が選出されませんように。我々が推薦する人物が大統領になりますように。」といったことです。わが政党は無意味に政権についたわけではありません。1150万票も獲得したのです。354名の国会議員の存在は、票に支えられているのです。わが党がどうしてあなた方が推薦した人物を選ばなければならなくなるのでしょうか?このような言動は公正発展党を正反対の方向に押しやるでしょう。



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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:4250 )