国会で多くの調査委員会案件が“塩漬け”に(Milliyet紙)
2006年01月15日付 Milliyet 紙
トルコ大国民議会(TBMM=トルコ国会)では、漁業問題から未解決事件、外交使節問題に至るまで、273件の調査議題が本会議での審議を待っている。調査の結果は審議されないまま、ほこりの積もる戸棚に山積みとなっている。
TBMMで多大な時間を費やして続けられている調査委員会の活動は、ほこりが積もる戸棚に、新たに報告書の山を作り上げるだけという状態に陥っている。多くの場合「選挙民向けの宣伝」が目的となっている調査委員会活動の成果について調べている公正発展党ブルサ選出国会議員のエルトゥールル・ヤルチュンバヤルに対し、議長名で「調査委員会の成果の検証を目的とした特別組織の設置を検討している」ことが伝えられた。
今会期中、TBMMでは12件の議題が調査委員会の調査に付された。このうち6件は報告書の作成作業が続いており、調査を完了した2件の報告書についても未だに本会議で審議されずにいる。調査委員会報告に関する見解を議長にただしたヤルチュンバヤルに対する返答はない。
■検証組織の設置
TBMMのイスマイル・アルプテキン副議長は、「調査委員会報告の成果をチェックするため、内規を変更し、検証組織の立ち上げを検討する」と述べるに留まった。その一方で本会議では、沿岸漁業の問題から犯人不詳の殺人事件まで、あるいはワイン製造業者の問題から外交使節の問題まで、ありとあらゆる分野の273件に上る調査議題が案件入りを待っている。
今会期、報告書作成中の議題[6件]:
・19マユス大学での放漫経営と人事の問題
・伝統的なトルコ手工芸品職人の問題
・議員宿舎でのムスタファ・ギュンギョル暗殺事件
・道徳・名誉殺人と女性や子供に対する暴力
・登記外の会社の裏金問題
・シェムディンリ事件
今会期、調査委員会の調査に付された議題[12件]:
・ストリートチルドレン問題とその背景
・公共財団と社会扶助組織
・エルゲネ川の汚染問題
・サムスンの携帯電話基地局問題
・イズミットの生活・工業用水整備計画
・トゥズ湖の汚染問題
・中山間部の住民に関する問題
・立法権の独立に関する問題
・国外で生活するトルコ人同胞についての問題
・汚職の原因とその社会経済的側面
・ジャガイモ生産者の問題
・トルコスポーツ界の暴力、八百長、賄賂、不正に関する問題
報告書が本会議で未審議の議題[2件]:
・預金保険基金(Tasarruf Mevduatı Sigorta Fonu)の管理下に置かれた銀行、および銀行監査調整機構(Bankacılık Denetleme ve Düzenleme Kurumu)の活動について
・燃料密輸問題
前会期の議題:
・テキスタイル業界問題
・交通事故対策
・震災対策
・赤新月社問題とその活動
・養鶏業者問題
・鉱物資源の調査
・ビトゥリス県アフラト郡の歴史文化的、観光的価値について
・水資源の活用について
・高等教育機構とイスタンブル大学長の不正告発
・メディア問題
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( 翻訳者:高田 利彦 )
( 記事ID:1757 )