アヤソフィアに塗り直し計画浮上:外壁にふさわしい色は?(Milliyet紙)
2006年12月02日付 Milliyet 紙

文化観光大臣アッティラ・コチの、アヤソフィア博物館を黄色に塗り直そうという計画が論争を呼んでいる。専門家らによると、以前にも論争の種となったこの建物の本来の色は、赤レンガとホラサン漆喰、そして目地材の自然な色から出来ている。
コチ大臣の発案後も、アヤソフィア博物館の専門家らに外壁の塗り直しに関する情報は伝わっていない。ただ、イスタンブル設計・記念建造物保護局はその準備を進めている。
専門家らは、博物館の色彩は様々な外的要因によって薄れたものと考えている。彼らは新たに塗り直すよりも目地を露わにした本来の状態のまま残すことを主張し、次のように述べた:
「外壁を塗り直して論争を発展させるよりも、建物を本来の姿に戻すことが必要である。1982年から1988年の修復作業では、アヤソフィア博物館の外壁を漆喰ではなく、大理石で覆うことが考えられた。だが、東側に設置することになった2枚の大理石のプレートが美観を損ねたため、この考えは却下された。そして、外壁が漆喰で守られることがより正しい方法とされ、赤灰色に塗装されたのだ。」

専門家がいうには、スルタン・アブデュルメジトの時代に、イタリア人建築家G.T.フォッサーティがアヤソフィア博物館の外壁を2度、上から下まで黄色と赤で縞々に塗ったらしい。共和国の時代には、この建物の色は薄黄色に塗り替えられた。アヤソフィア博物館は、長い年月この色であったが、1982年から1988年の間の修復作業で、赤灰色に塗られた。この色は、その当時、キリスト教会の色であるという主張があり、論争を招くことになった。

論争は「東方正教会の色」という主張から起きた
公正発展党(AKP)のアダナ選出代議士アッティラ・バシュオールがアヤソフィア博物館の赤灰色の外壁の色について、「東方正教会の色だ」と主張したのを受け、文化観光大臣アッティラ・コチは、「来年、黄色に塗り直す」と話している。法的規則によってアヤソフィア博物館の色を変えるには、イスタンブル文化自然資源保護協会の決定と、同協会の決定に基づく学術委員会による報告書が必要となる。


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( 翻訳者:林 奈緒子 )
( 記事ID:4035 )