アフリカ連合サミット開催、スーダン大統領に議長職への立候補を辞退するよう圧力(アル・アハラーム紙)
2006年01月24日付 Al-Ahram 紙
■ スーダンのアル=バシール大統領に対し、アフリカ連合議長への立候補を辞退するよう強い圧力
■ ムバーラク大統領、「アフリカ大陸興隆の中心課題は科学研究と文化」とハルツームで強調
■ スーダン大統領:「あらゆる課題におけるアラブ・アフリカ諸国の相互協力が必要」
2006年01月24日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ハルツーム‐ウサーマ・アブドゥルアズィーズ、イブラヒーム・アル=バヒー、アブドゥルワーヒド・ラビーニー】
アフリカ35カ国の元首・指導者の参加のもと、昨日スーダンの首都ハルツームにてアフリカ連合の第6回サミットが始まった。アフリカ諸国はスーダンのアフリカ連合議長就任に関して分裂と圧力の最中にある。
すでにアフリカ諸国はスーダンのアル=バシール大統領に対し、アフリカ連合議長職への立候補を辞退するよう強い圧力をかけている。また多くの人権団体と一部諸国は、ダルフールでの虐殺作戦実行で告発されている人間にアフリカ連合が褒賞を与えるに等しい行為だと主張し、アル=バシール大統領の議長就任に激しい反対を表明している。
あるアフリカ連合関係者がロイター通信社に明らかにしたところでは、一昨日アフリカ5カ国の首脳がアル=バシール大統領と初めて会談し、議長職への立候補を辞退すべきだとの総意があることをアル=バシール大統領に伝えた。アル=バシール大統領はこの5カ国首脳らに対し、近隣諸国と協議した後に回答すると伝えたという。さらにこの関係者によれば、過去2年間アフリカ連合議長を務めたナイジェリアのオルセグン・オバサンジョ大統領が会談に参加し、オバサンジョ大統領がアフリカ連合議長を続投することが、アル=バシール大統領を窮地に追い詰めることなくこの問題からの活路を見出す最適の解決方法になるだろうと説明したという。
ある外交筋によれば、他の選択肢として中央アフリカ諸国からの議長選出もアフリカ連合諸国の外相会議で討議され、コンゴ民主主義共和国がその候補として挙げられたという。
一方、エジプトのムバーラク大統領は、アフマド・アブルゲイト外相が代読した演説の中で、アフリカ社会興隆への真摯な取り組みは、教育・文化・科学研究のための力強く進歩したシステムの構築に傾注されるべきであり、それによって発展途上国と先進国の間で拡大しつつあるデジタル技術や先端科学の格差を埋めることができる、と強調した。
また、スーダン大統領は演説の中で、本サミットの作業テーブルに載せられた重要課題のひとつに数えられるアラブ・アフリカ諸国の相互協力の必要性を指摘した。また同大統領はダルフール問題にも言及し、いかなる国であれ一国の安定が欠如すればアフリカ大陸全体を脅かすことになると指摘した。
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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:1778 )