悪魔の石柱への石投げの儀式が始まる(アル・アハラーム紙)
2006年01月10日付 Al-Ahram 紙

■ 巡礼者ら、アラファート山を出発し、石投げの儀式を開始

2006年01月10日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【アラファート、ミナー‐本紙特派員団】

 毎年1回生起する厳粛なる光景の中で昨日、イスラーム共同体は聖なるアラファートの広場で、その統一と連帯を新たにした。

 昨日、約300万人のイスラーム教徒が世界各地から集結した。同じ場所で、同じ時に、同じ装束で、同じ呼びかけのもとに、イスラームの信仰上最も偉大な集まりに参加し、平和、人間の尊厳の尊重、身体・知性・精神・霊魂・生命・財産にかかわるあらゆる権利の擁護といったイスラームの理念を唱え、イスラーム教徒の手は人類の福利のために彼らとの協力を望むすべての者に向けて差し出されているということを広く知らしめるために、彼らは聖地に集まったのである。

 サウジアラビアの大ムフティー(法学者の最高権威者)であるアブドゥル・アズィーズ師は、アラファートで行われた昨日のフトゥバ(説法)の中で、イスラームは寛容な宗教であり、テロリズムや過激主義とは無縁であることを強調した。またイスラーム教徒に対しては、公私において神を畏れ、教徒と人類全体の幸福のために力をあわせて慈善と篤信に努めるよう呼びかけた。

 巡礼者たちは昨日の晩、ムズダリファでマグレブとイシャーの二つの礼拝をまとめて行ない、石投げの儀式に備えて小石を拾った後ミナーの谷へ向かった。そして到着後、明け方から悪魔の3石柱のうち最大の石柱への投石を開始した。

 アル・アハラーム紙からの祝辞
イード・アル=アドハー(犠牲祭)に際し、本紙はホスニー・ムバーラク大統領に心からお祝い申し上げるとともに、大統領と彼の御家族に健康と幸福を授けられるよう至高かつ全能の神にお祈りいたします。同じく本紙は、偉大なるエジプト国民とアラブ及びイスラーム教徒の民にお祝い申し上げ、より一層の前進と繁栄を心から祈願いたします。


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( 翻訳者:田中裕子 )
( 記事ID:1781 )