1911年製作の「トルコ初の映画」、ブルサの映画祭で公開(Radikal紙)
2006年12月06日付 Radikal 紙

 一部の歴史家がトルコ初の映画と認めるマナキ兄弟の「スルタン・メフメト5世のビトラ訪問」という映画が第1回ブルサ国際シルクロード映画祭で本邦初公開される。

 マケドニア人のマナキ兄弟が撮影した「スルタン・メフメト5世のビトラ訪問」というタイトルの16分の映画は、トルコ初の映画に関する論争の焦点となっている。同映画はブルサに誕生したばかりの第1回ブルサ国際シルクロード映画祭で本邦初公開される。

 公式には、フアット・ウズクナイが1914年に撮影した「アヤステフォノスにおけるロシア記念碑の崩壊」が初のトルコ映画とされる。しかし映画史家ブルチャク・エヴレンは、オスマン臣民のマナキ兄弟が1911年のスルタン・メフメト5世(レシャト)のビトラ(マナストゥル)訪問を記録した映画が、トルコ初の映画であると主張している。マケドニア映画界でも初の監督であるマナキ兄弟が撮影した映画や写真は、同映画祭で「マナキ兄弟の特別上映」というタイトルで公開予定だ。

 12月 13日に開幕予定の映画祭はブルサ広域市が主催する。開幕上映作品はトルコ最良の映画の一つとされる「赤いスカーフ」である。開幕式には同映画に出演したテュルカン・ショライ、カーディル・イナヌル、脚本家のジェンギズ・アイトゥマトヴも出席予定だ。

 同映画祭ではチャアン・ウルマクの心理サスペンスシリーズ「悪夢の家」の試写会も行われる。さらにウルマクにはムフシン・エルトゥールル希望賞が授与される。試写会は「悪夢の家」だけではない。アイハン・ソンユレキの「忘れられないものたち」、デルヴィーシュ・ザイムの「天国を待つとき」、オメル・ウウルの「帰還」の試写会も行われる。

 「ドキュメンタリー映画監督による10人の女性と10の視点」部門では、女性問題をテーマにしたドキュメンタリー映画が公開される。更にブルガリア、スペイン、フランス、イタリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ギリシャ、モンゴル等の国々から、40作品以上の外国映画が上映され、出演した俳優や監督らも登場する予定だ。

 同映画祭では、展示会、パネルディスカッション、映画スタジオ等の様々なイベントも併設される。「アトゥフ・ユルマズ記念上映」、「女性映画アーティスト」といった展示のほか、シルクロード・ドキュメンタリー・スタジオ、さらにチャアン・ウルマク、メフメト・アチャル、ペリン・バトゥ、ブルチャク・エヴレンらが講師を務める無料の映画クラスも開講される。

 この映画祭では、観客は同時に国民審査委員会賞の審査メンバーにもなる。観客が最も票を投じた映画に国民審査委員会賞が授与される。アリ・ウルヴィ・ウヤヌク、ムラト・エルシャーヒン、アフメト・ウルガズ、エゲ・ギョルギュン、シェナイ・アイデミルからなる審査委員会は「国、色、そして声」部門の映画を評価する。同部門の作品から選ばれた1作品に映画作家賞が授与される。

 映画祭は12月17日に閉幕する。上映会場は空軍文化センターと都市博物館。


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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:4068 )