■ 国連難民高等弁務官事務所は難民たちの排除措置に関する不明点への調査要請も非難も行わず
■ アーデル・イマーム：「スーダン難民は国連職員を殺害すると脅迫した」

2006年01月04日付アル・アハラーム紙（エジプト）HP1面

国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）の親善大使であるコメディアンのアーデル・イマームは、モハンデスィーン地区からの強制退去後に釈放されたスーダン難民の何人かは、国連と人道支援団体カリタスの職員を殺害すると脅迫しており、そのため難民を管轄していた当局が彼らとの接触を停止する事態に至ったのであると公表した。

本紙のネルミーン・アブドゥルファッターフ記者が出席したカイロのUNHCR事務所での記者会見の中で、アーデル・イマームはアントニオ・グテーレス難民高等弁務官が出したコメントに触れ、「グテーレス氏は管轄当局に非難の矛先を向けなかった」と述べた。
また時を同じくして、UNHCRのアストリッド・ファン・ゲンデレン報道官は、UNHCRは座り込みを続けていた難民らと治安部隊の間で発生した死傷事件に関する調査の遂行を今までのところ要請していないことを確認し、UNHCR自身がエジプト当局に介入して公園から難民を排除するよう要請したのであって、それは難民らの座り込みを終了させるべく抗議行動の指導者たちと行った数々の交渉が決裂したことを受けての措置であった、と述べた。

また同報道官は、難民らはUNHCRが出したいかなる提案も聞き入れなかったことを明らかにし、UNHCRは誰に対しても非難を投げかけず、起こったことを悲劇的な事件とみなしていると強調した。

またギザ市治安機関の責任者にあたる治安筋が明らかにしたところによれば、座り込みが始まった昨年10月初頭以来、モハンデスィーンのUNHCR事務所前のスーダン難民らに対する25通の訴状がドッキ警察署で作成され、ギザ市治安当局に提出されており、なかには地区の住民がスーダン人たちの行為によって被った多大な損害についての訴えも含まれていたという。

一方、外務省の責任ある筋は本紙のサーリー・ワファーイー記者に対し、モハンデスィーンで座り込みを行ったスーダン人654名を明日航路でスーダンに帰国させることが決定していると発表した。


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（ 翻訳者:岡本亜有子 ）
（ 記事ID:1659 )