イラク特別法廷 ドゥジェイル村住民虐殺事件について最初の証人が発言(アル・ナハール紙)
2005年12月06日付 Al-Nahar 紙
■ サッダーム、法廷に対し「私は死刑を恐れてはいない」 証人がドゥジェイルの虐殺について証言
2005年12月6日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
【AP、AFP、ロイター】
イラクのサッダーム・フセイン元大統領はイラク特別法廷に対し、自分は死刑を恐れてはおらず、自分にとって重要なことはアラブ民族が「不正に対し堂々と立ち向かいつづけること」だと語った。一方、証人1名が、人間を切り刻むために挽肉機まで使用されたというサッダーム時代の恐怖について語った。
法廷に出廷したサッダームは平静を保ち、法廷をPRの練習の場であるとして非難した。また裁判長に対しては、「私は死刑を恐れてはいない。1959年から今に到る私の歴史を知っているだろう。サッダームが重要なのではなく、イラクとアラブ民族が不正に対し堂々と立ち向かいつづけることが重要なのである」と述べ、「サッダームが去り、別の人間がやって来ようが、それは重要ではないのだ」と述べた。
一方、サッダームに対峙する最初の証人であるアハマド・ハサン(38歳)は、1982年にドゥジェイルでサッダーム・フセイン元大統領暗殺未遂事件の後に自分と家族が逮捕された経緯について証言を行った。ハサンは報復の危険があるにもかかわらず、テレビに顔が映ることを許可し、自分と家族はサッダームの異母兄弟であるバルザーン・イブラヒーム・アル=ティクリーティー情報局長官(当時)が統括するバグダードの情報局庁舎へ連行されたと語った。ドゥジェイルでの人道に反する罪で告訴されている被告8人のうちの1人であるティクリーティーはその証人に向かって「この人物はその才能を生かして映画に出演すればいいのだ」と怒鳴りつけた。
(後略)
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( 翻訳者:吉永晶子 )
( 記事ID:1670 )