バルダクオール宗務相:信心深さを脅かす本当の脅威はポップカルチャー(Milliyet紙)
2006年02月17日付 Milliyet 紙

宗務大臣のアリ・バルダクオールは、ポップカルチャーの到来が宗教的なアイデンティティの形成にとって最も大きな脅威であるとの見解を示した。

宗務庁の雑誌の最新号は、ハリーポッター、ポケモン、バービー、スパイダーマン、スーパーマンのようなキャラクターを紹介しながら「ポップカルチャー」の概念を取り上げた。
バルダクオールも記事の中でポップカルチャーに言及し、「コーランにおいて『lehv』や『lağv』、すなわち無駄なこと、遊びや余暇に分類されるポップカルチャーの到来は、宗教的なアイデンティティの正しい形成やその継続にとってもしかしたら最も大きな脅威であるかもしれない」と述べた。

■宗教への疑問
バルダクオール大臣は記事で次のように書いている:「私たちの生きる今世紀において、近代社会の支配的価値観により形成された現代の言説は、自分以外のすべての宗教と伝統に疑問を投げかけ、これらのほとんどすべてを脅威を抱かせる個々の要素として認識し始めた。もはや宗教や信仰に対する文化的文脈での真の脅威は、実証主義者や理論主義に基づく無神論者の思想ではなく、日々の生活の中で築かれたポップカルチャーに端を発している。言い換えれば、こうした文化は精神的、宗教的、倫理的な価値をないがしろにしたり、社会を消費集団に変えようとする営為から来ているのだ」。

スーパーマン、スパイダーマンやバービー人形の写真も掲載した同誌では、マルマラ大学神学部のハティジェ・K・アルパグシュ教授も次の見解を示した:「自分の衝動を抑える能力がとても弱くなったことから、子どもはテレビ番組のヒーローの暴力に訴える態度や、相手を攻撃しようとする衝動をすぐに行動に移すようになった。こうした現実を鑑みれば、子どもとテレビの関係を考える際に何をどの程度配慮すべきかは自明である。なぜなら、ポケモンやハリーポッターのようなヒーローを見て育つ子どもに倫理観や道徳を期待することは全く的外れのことだからだ」。

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( 翻訳者:近岡 由紀 )
( 記事ID:1913 )