ガザで誘拐されたエジプト人外交官、48時間後に解放(アル・アハラーム紙)
2006年02月12日付 Al-Ahram 紙
■スライマーン・アウワード大統領府報道官:「事件は幸運な解決を迎えたが、数々の疑問が残されている」
■エジプト人外交官、ガザでの誘拐後48時間で解放
2006年02月12日アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ガザ‐アシュラフ・アブルホウル】
パレスチナの武装集団は、在ガザのエジプト代表部の一員である外交官フサーム・アル=マウスィリー氏を誘拐から二日後の昨日、解放した。「自由の民旅団」と名乗る無名のパレスチナ人グループに所属する武装した一団は、マウスィリー氏をガザ市ザイトゥーン地区のムスアブ・ブン・ウマイル・モスク付近で解放した。
パレスチナ自治政府駐在のエジプト大使、アシュラフ・アクル氏は、「マウスィリー氏は昨日の早朝五時十五分にエジプト代表部に連絡し、自身がムスアブ・ブン・ウマイル・モスクの近くにいると伝えた。その後すぐにマウスィリー氏の同僚らがパレスチナ治安機関の同行のもとに同モスクへ向かい、明け方の礼拝を行っているマウスィリー氏を発見した」と語った。
また、「武装集団は全員覆面をしていたためマウスィリー氏はこれらの誘拐者たちを見ていない」と語った。アクル氏によればマウスィリー氏の体調は良好で、誘拐者たちから危害も侮辱も加えられていないという。
カイロではスライマーン・アウワード大統領府報道官が、「事件は幸運な解決をみたが、それでも事件発生の理由に関する多くの問いが残された。特に今回の事件はラファハ通行所への侵入、エジプト国境警備隊への発砲によりエジプト人二名が死亡した事件など、同様の事件が起きた後に起こされた。しかもこの時期にもエジプトは、パレスチナ人民の公正が確保されるよう、問題への関与を怠っていなかったのである」と語った。
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( 翻訳者:村山誓一 )
( 記事ID:1916 )